未婚率の上昇、婚姻件数の低下は、
問題があることのように語られる、
というお話の続き。
「婚姻数が戦後最低・未婚率が過去最高」
未婚率が高くなると困るのは、
だれだろうかという問題があります。
それはおそらく男性に多いのでは
ないかと、わたしは予想します。
多くの男性にとっては、
結婚できないことが最悪で、
結婚できないより望まない女性とでも
結婚したほうがましと考えるからです。
「非婚女性はなぜスティグマか?」
女性にとっては
最善: 望む相手と結婚する
次善: 結婚しない
最悪: 望まない男と結婚する
だと思います。
男性にとっては
最善: 望む相手と結婚する
次善: 望まない女と結婚する
最悪: 結婚しない
ではないかと思います。
モテない男が想定している最悪が「一生結婚できない」なのに対して、モテない女が想定している最悪は「意に沿わぬ相手と結婚させられる」なのではないかと思う。だから、モテない男が女叩き、フェミバッシングに走る傾向が強いのに対して、モテない女はそれほどでもなく、むしろフェミニズムを求める。
— 宇野ゆうか (@YuhkaUno) March 27, 2015
恋愛や結婚ができないことを
「被害」だと訴える「非もて」は、
通常男性ばかりです。
ただでさえ女性から避けられると
「被害意識」のある「弱者男性」なら、
未婚率の上昇は、「脅威」かもしれないです。
自分がその「未婚者」に入る可能性が
ますます高くなるからです。
交際相手のいないことを「被害」と考える
「非もて」がほとんど男性であることも、
男性にとっての最悪が、結婚できないことだ
ということを示しているでしょう。
未婚率の上昇を招いたのは、
必要な家族政策を怠ったからです。
その「必要な家族政策」は、たいていは
因襲・反動的な家族観に抵触します。
そしてその「因襲・反動的な家族観」は
多くの場合、男性に既得権をもたらします。
つまり男性たちはいまある既得権に
固執を続けたため、婚姻率を維持するための
必要な家族政策を怠ってきたわけです。
それが未婚率の上昇を招き、
自分たちが結婚できなくなるという、
最悪の事態というかたちで、
跳ね返ってきたということです。