反対派(非共存派)の定番中の定番となっている主張です。
「選択的夫婦別姓のまとめ(3)」
「反対派の精神構造と思考構造 夫婦同姓は日本の伝統?」
ところがいくらか細部に立ち入ると、
反対派によって見解が異なることがわかります。
夫婦同姓はいつごろなにから始まって日本の伝統となったか、
起源についての認識が違っています。
「夫婦別姓の家庭の子どもはいじめられる」と
繰り返し主張していたかたは、日本の夫婦同姓は
「戦国以降くらい」から始まったと言っていました。
「夫婦同姓は戦国以降位からの伝統?」
伝統と言うと戦国以降位からなので反発する意見もある様ですね。ただ、嫁を一家の一員として家に迎える意味で同姓としてる考え方は悪くないと思いますよ。悪い伝統とは言えないと思います。中国や韓国で別姓なのは、結婚しても嫁は他人、お墓も実家に入り、家族とみなさない、と言う事らしいです。
— コナン (@lv10_pppp) 2017年12月25日
日本会議は、日本の夫婦同姓は明治の近代化の中で
培われたもので、教育勅語でうたわれたと主張しています。
教育勅語が発布されたのは1890年です。
「夫婦同姓は明治以降の「伝統」」
夫婦の「同姓」は、明治以来の近代日本の建設の中で培われ、
特に「教育勅語」の中で「夫婦相和シ」と高らかに謳われた、
日本の伝統的な家族の価値、文化の価値です。
日本人として生まれたからには、日本の伝統文化の価値を
身につけてそれを体現し、世の中のあらゆる職業・職務・職能を通して、
国の為に尽くしていくことは、それぞれ家族を持つ
日本人としては当然のことであり、義務であります。
自分は一生結婚するつもりがないのに、
なぜか選択的夫婦別姓に反対しているかたは、
日本の夫婦同姓は明治以降で120年の歴史としています。
1898年の民法制定からということでしょう。
ここには民俗学的な裏付けがあるそうです。
「夫婦同姓は民俗学でいう慣習?」
@Yasu9412 夫婦同姓には120年の歴史がある。
— 東一 (@touiti_abann) 2018年1月12日
民俗学を専攻していた私。日本独特の慣習が夫婦同姓なのです。守っていくべき。
なぜ女性差別になるのかも理解不能。
ちなみに同性婚は速やかに認めるべきだと思いますが。
自民党の西田昌司議員は日本の夫婦同姓の起源は、
江戸時代の屋号からだとしています。
「日本の苗字は江戸時代の屋号由来?」
--日本のように夫婦別姓を認めない国は世界で少数派です。
◆江戸時代の屋号に起因する名字制度は
日本の伝統的な生活文化であり、外国と比較して論じるべきではない。
日本人は同姓の家族が一つ屋根の下で暮らしながら
田畑を耕し、海や山を守ってきた。
その一体感は現代の日本人が受け継ぎ、
後世に引き継ぐべき感覚ではないだろうか。
日本の夫婦同姓は何億年と続く伝統なんて、
やけにスケールの壮大なことを言っていたかたもいました。
「夫婦同姓は何億年も続く伝統?」
「この何億年と日本がずっとしてきたことで、その人自身がイヤやということで、
いままでの人たちを否定するがごとく変えたい、
反対派が主張する、日本の夫婦同姓の起源には、
いろいろな説があることになりそうです。
このうちのいくつかは、あきらかに両立しそうにない、
たがいに矛盾するものもあるようです。
歴史的事実はひとつですから、(「何億年も続く伝統」は
さすがに論外としても)両立しえない説が
混在する時点で、「夫婦同姓は日本の伝統」という見解は
怪しくなってくると言えるでしょう。
夫婦同姓が日本の伝統となった起源はなんなのか、
いったいなにが正しくてなにが間違っているのか、
「夫婦同姓は日本の伝統」と主張する反対派どうしで、
一度徹底的に議論するといいと思います。