大阪と兵庫の2選挙区でした。
これらの選挙区は、自民、公明、おおさか維新の改憲勢力で
7議席をすべて占められ、立憲4党は1議席も取れなかったのでした。
「参院選・複数人区で民進復調」
大阪では、民進党はひとりしか候補者を立てていないですが、
得票数は最下位の当選者の半分程度にとどまりました。
とても当選などおぼつかないレベルです。
次点は共産党の候補者ですが、やはり最下位の当選者とは
得票数でやや水をあけられています。
2014年の衆院選では、近畿ブロックの各政党の得票率は、
自民(28.91%)、維新(26.08%)、公明(14.64%)、
共産(12.84%)、民主(12.40%)の順です。
民進党(民主党)はなんと第5党(!)なのですよ。
かつての2大政党の一翼としてはとてもお粗末です。
2015年4月の統一地方選でも民主党は大阪で大敗し、
現在民進党は大阪市議会でゼロ議席、
大阪府議会でわずか1議席という惨状です。
自治体レベルではほとんど消えかかっていると言えます。
「民主“大惨敗”大阪市議選「0」府議選「1」…府連代表「独自色出せず、厳しい結果」」
このままいくと民進党は大阪・関西での支持基盤が
どんどん失われていくのではないかと思います。
沖縄と同様、大阪も民進党が入り込めない地方になるかもしれないです。
大阪・関西で民進党が締め出されつつあるのは、
おおさか維新が支持基盤を築いたことも大きいと思います。
おおさか維新の支持層は、リベラル志向があるが、
連合など民進党の支持基盤が嫌いという人も多いようです。
「ポイント2 参院選 市民派と共産党は「おおさか維新への刺客」になる 」
おおさか維新の支持者とは、「ごりごりの既得権益が嫌い、
特に自治労とか電力労組が嫌い」な人で、案外護憲派や脱原発派は多いのです。
民進党に対しては、連合のイメージから嫌っている人が
特に大都市近郊のインテリには多い。そういう層がおおさか維新に流れています。
「阪神地区が日本最強の「改憲派王国」に?!」
最近では、おおさか維新が昔の革新票を根こそぎ
かっさらっていったとしか思えない開票結果になっています。
橋下さんの「自治労」「電力労組」からなる連合に断固たる姿勢で
対決する姿勢がリベラル派にも一定程度受けているのです。
その遺産を引き継ぎつつ、松井代表は橋下さんの2013年のようには
失言をせずに「身を切る改革」「大学学費無償化」などで
「昔の革新票」を手堅くまとめていったのです。
むかしなら民主党に投票していたリベラル・革新層が、
すっかりおおさか維新に移った感じになっているということです。
おおさか維新は本拠地の大阪・関西では支持基盤が定着し、
民進党にとって変わる勢力となったということです。
民進党の対策としては、7月16日エントリでお話した、
参院選の1人区むけと同様になるだろうと思います。
上記引用にある大学授業料の無償化など、リベラルな政策については、
おおさか維新を支持するより民進党を支持することの
優位性をいかにして示すかだと思います。
選挙に関しては、得票があまりに少ないのであれば、
野党統一候補の擁立も考えたほうがいいでしょう。
野党統一候補は民進党の単独推薦ではなく、
他党の影響やイメージもありますから、
連合などの民進党の支持基盤が嫌いな人でも、
民進の独自候補よりは受け入れられやすくなると思います。
関連エントリ:
「参院選・複数人区で民進復調」