配偶者控除の廃止もしくは縮小が先送りになりましたよ。
「配偶者控除縮小、16年度以降に先送り…政府・与党」
「配偶者控除改革中長期で…政府税調」
政府・与党は、専業主婦らがいる世帯の所得税と個人住民税の
負担を軽くする「配偶者控除」の縮小を、 今年の年末に議論する
2015年度税制改正には盛り込まず、
16年度以降の課題として先送りする方針を固めた。
理由はやはり配偶者控除の恩恵を受けている専業主婦世帯の
負担増に対する批判が必至と見たようです。
「働く女性」を増やすため控除の見直しが焦点になっているが、
専業主婦らがいる世帯の税負担が重くなり、批判が避けられないと判断した。
安倍政権は以前から配偶者控除の廃止や縮小をする方針で、
具体的な議論もいくつか出てはいました。
その一方で自民党内を含めて、配偶者控除の廃止・縮小に対する
反対も強いので、そうした反対を押し切って
実現することができるのだろうかとは思っていました。
自民党・安倍政権はもともと家族に関して因習・反動的な
カチカンを標榜していますし、配偶者控除は彼らの家族観を
維持するものひとつとされてきたのでした。
自分たちの家族イデオロギーに反する政策を
まともに実行できるとは、わたしはあまり思っていなかったので、
今回の先送りはさほど意外性はないです。
自民党の家族イデオロギーを守るために、
婚外子の相続差別廃止に反発して作られたあの議連、
「家族の絆を守る特命委員会」は、ひとまず安心かもしれないですね。
安倍政権は今後は、配偶者控除の廃止・縮小は
2016年度以降の課題として、ほかの税制や控除との関係を含めて、
中長期的に扱うとのことです。
民主党は配偶者控除の廃止を公約にしておきながら、
専業主婦世帯の反発を恐れて、毎年先送りにしたあげく、
けっきょく実現できずじまいだったのでした。
安倍政権は配偶者控除の廃止を実現できるかどうかですね。