自民党の「少子化危機突破タスクフォース」の
委員のひとりである、ミスインターナショナルの吉松育美氏に
取材をした記事があるのでご紹介します。
「女性手帳だけじゃない少子化危機突破の「切り札」」
(はてなブックマーク)
ほかの委員は自治体の首長や大学の教員などが多いですから、
その中にあってミスインターナショナルのかたというのは、
異質感があって、なぜ選ばれたのかと思うところです。
ミスインターナショナルになると、仕事で外国へ行って、
女性のリーダーやフェミニズムの活動家と会って
フォーラムに出たりする機会が多くなるとあります。
実際に諸外国で子どもを育てている女性と会っているので、
この問題についてよく知っているということのようです。
吉松育美氏が「タスクフォース」で、会議用の資料として配布した
「意見書」が、インタビュー記事でも紹介されています。
これはつぎの4つの対策がメインになっていますが、
少子化対策としてじゅうぶん効果的であると言えるでしょう。
「日本における Womanomics ソリューション」
1.法律を作る
とくにクォータ制の導入
2.育児ケアサービスを充実させる
保育所の充実による待機児童の解消
3. シングルマザーをもっと社会に受け入れる
おもにシングルマザーに有利になる税制の改善など。
子ども手当ても肯定的
4. フレキシブルな働き方を積極的に認める
テレワークの導入
吉松育美氏はインタビュー記事でつぎのように語っています。
少子化の原因は女性にあるのでないことが、ふまえられているのであり、
「意見書」でも、少子化対策をする企業を税制で優遇するなど
企業にインセンティブを与える政策が示されています。
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「女性ばかりにインセンティブを与えても、社会は動かない。
企業にもインセンティブを与えることで、良い循環が生まれると思っています。
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この「意見書」は想像される通り、多くの賛同を得られることになりました。
「女性手帳よりこちらを重視してほしい」とか
「どうしてこちらを記事にしてくれないのか」とも言われ、
「意見書」はネットで拡散していったのでした。
取材記事のはてなブックマークを見ても、
吉松育美氏に賛同するコメントが多くなっています。
「タスクフォース」の会議でも、「意見書」の評価はよかったようです。
ほかの委員からも賛同がありましたし、また吉松育美氏氏は
「森大臣は感銘を受けてくださいました」とも述べています。
なぜこのように、一般のあいだでも、「タスクフォース」の
ほかの委員からも評価がよく、実際に少子化対策として効果的な
意見書の内容がほとんど反映されず、「女性手帳」なんて
奇妙なものが採用されるのかと思うところです。
記事にはその経緯までは書いていないので、残念ながらわからないです。
>女性手帳について
記事では「女性手帳」についても、吉松育美氏に意見を聞いています。
ここではコスト削減などの観点から、手帳を印刷物にしないで、
オンラインで配布するという案について、多く述べています。
「女性手帳」に対する批判的な意見や、手帳よりも自分の配布した
「意見書」の内容を反映しろ、といったようなコメントはなかったです。
立場上「女性手帳」の批判ができないのもあるのかもしれないです。
ちなみに吉松育美氏は、「決してこれは女性の結婚、出産を
強制するようなものではありません」ともコメントしているのですが、
これはどうかな?と思います。
いつまでに結婚しろとか出産しろとか政府が書いて配れば、
法的な強制力などなくても、それだけで結婚や出産はかくあるべき
というメッセージを送ることになるからです。
人によってはじゅうぶん圧力を感じるものとなるでしょう。
とくに手帳の配布対象が女性だけということが、国家による女性の
生きかたの管理、という面があることを示していると言えます。
謝辞:
メインブログの4月12日エントリのコメント欄で、
吉松育美氏の「意見書」をご紹介してくださった、
ニャオ樹・ワタナベさま、ありがとうございます。
2013年06月01日
吉松育美の少子化対策
posted by たんぽぽ at 21:06
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