2022年12月28日

「あると思う」は「実際にある」でない

2021年の内閣府の選択的夫婦別姓に
関する調査(家族の法制に関する世論調査)に、
「子どもへの影響」に関する設問があります。

「2.婚姻した場合の名字・姓に対する考え方」

この設問で「夫婦別姓だと子どもに
好ましくない影響があると思う」と
回答したかたが69%いると主張する
反対派(非共存派)がいます。

 


この設問は毎回同じ内容なので、
前回調査(2017年)のときの議論は
そのまま当てはまることになります。

「「あると思う」は「ある」根拠でない」

内閣府の世論調査で訊いていること
「好ましくない影響があると思う」です。
最後に「と思う」がついています。
「好ましくない影響が実際にある」ではないです。

上述の反対派(非共存派)のツイートでは、
「と思う」がはぶかれています。
よって引用が不正確になります。
引用は正確になされたいです。
この場合は、意味が変わってきます。



内閣府の世論調査は、子どもへの
悪影響がある「と思う」かという、
回答者の意識を訊いているものです。

それゆえこの調査をもって、
親が夫婦別姓だと苗字が原因で
子どもに悪影響が実際にあることを
示したことにはならないです。


親が夫婦別姓でも子どもへの悪影響は
ないことは、たくさんの事例によって
さんざん示されていることです。

「子どもの気持ちを考えてください」
「子どもの目線からの選択的夫婦別姓」
「親が夫婦別姓、子どもの本音を聞いてみた「困ることはない。以上」」

事実婚、旧姓使用、国際結婚の家庭は
現在でも日本に存在します。
そしてこれらの家庭で、苗字が原因の
子どもへの悪影響はないことの
報告はたくさんあります。

内閣府の世論調査が示すことは
「夫婦別姓で子どもに悪影響がないことは
示されているのに、事実にもとづかない
偏見を持つ人が7割もいる」ということです。




posted by たんぽぽ at 22:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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