温泉地の歓楽街を「いかがわしいものは
よくない」と批判した市長がいた、
という「創作」をするのは、
なにが目的かという問題があります。
私の生まれは温泉街で、秘宝館こそないものの、幼稚園の頃までは街中にストリップの小屋があった。店の前には、いつも怖いおじさんが長い木の棒を持って立っていて、子供が寄らぬよう店番をしていた。私が小学校へ上がる年に、新しく来た市長が「いかがわしい産業はよろしくない」と言い始めた。
— 三条京阪 (@sanjou_keihan) November 18, 2021
温泉を巡る今回の騒動の、絵の具合に関する様々の指摘はいったん他所へ置くとして、俗にいう「いかがわしい」ものを排除しようとした温泉街の顛末として、私の生まれ故郷は読み取ることができるのではないかと思う。もちろん町おこしに失敗した地方都市の顛末、ともいえるけれど。
— 三条京阪 (@sanjou_keihan) November 18, 2021
一連のツイートの最後のほうで
「温泉を巡る今回の騒動の、絵の具合に
関する様々の指摘」とあります。
これは「温泉娘」に対するジェンダーの
観点からの批判が念頭にあるのでしょう。
一連のツイートをした人は、かかる批判が
気に入らないものと思います。
それでフェミニズムに対する反感を
あおるために、フェミニズムが
ネガティブに扱われるような
創作をしたものと思います。
ジェンダーの観点からの批判で
温泉地の歓楽街がなくなったことで、
自分の故郷の町がさびれたというのが、
このストーリーの顛末です。
つまり自分の故郷の町がさびれたのは
「差別だ性的搾取だと攻撃する
フェミの被害にあったからだ」
ということにするということです。
それで「温泉娘」を差別だ性的搾取だと
批判することも「フェミによる
不当な攻撃」であるかのように
印象付けようというのでしょう。
かかる創作に対して「反ポリコレ脳に
媚びた妙な都市伝説」という批判があることを、
前のエントリでご紹介しました。
で、温泉地の歓楽街が廃れたのは、別にいかがわしいのはアカンと言った首長がいたからではなく、慰安旅行など歓楽街で遊ぶ男性中心の団体旅行が廃れ、カップルや女性グループなど個人旅行が温泉客の主体になったから。
— 社虫太郎 (@kabutoyama_taro) November 19, 2021
嘘だと思うならJTBに聞いてみろ。反ポリコレ脳に媚びた妙な都市伝説をこさえるな https://t.co/4ITbJh0TZ3
反フェミやミソジニー、ネトウヨの
たぐいの中には、かかる一連のツイートを
事実だと信じて、フェミニズムに
対する憎しみをあらたにする人も
それなりにいるのだろうと想像します。