選択的夫婦別姓に強い関心があって、
反対しているとしか思えないかたは、
「選択的夫婦別姓の議論が進まないのは
多くの人が必要を感じないからだ」などと言っています。
これも選択的夫婦別姓の反対派(非共存派)に
ありがちな意見のうちだと思います。
選択的別姓の議論が進まないのは、多くの方が必要性を感じないからではないでしょうか。ほかの方からもDMやリプライでいろいろと必要な理由をうかがいましたが、私は必要性を感じませんでした。むしろ、別姓になったら仕事上めんどくさい、という思いが募ったばかりです。
— えり (@AUZ61s3fwNB73oG) July 19, 2020
2020年3月に発表された日本経済新聞の
働く女性を対象にした選択的夫婦別姓の
意識調査によると、51.7%のかたが
結婚改姓したくないと答えています。
「未婚女性の3分の2は結婚改姓したくない」
「選択的夫婦別姓、賛成74% 未婚者の65%が旧姓希望」
全体では
旧姓: 41.8%、
事実婚で改姓していない: 9.9%
婚氏: 48.3%
で、「旧姓」と「事実婚」を合わせて51.7%が
生来の名字を使っている、
もしくは使いたいと答えています。
未婚の女性にかぎると結婚改姓したくないかたは、
65.3%になります。
未婚の女性にかぎると
旧姓: 51.6%
事実婚で改姓していない: 13.7%
婚氏: 34.7%
で、生来の名字を使っているか
使いたいかたは、65.3%になります。
未婚女性の3分の2が結婚改姓したくないと
考えているなら、選択的夫婦別姓の必要性は
じゅうぶんあるということだと思います。
2016年のはじめにウートピが行なった
20-30代の首都圏勤務の女性が対象の
アンケートでは、選択的夫婦別姓が実現したら
夫婦別姓(非改姓結婚)を選択するかたが
全体の63%でした。
「非改姓結婚希望が6割以上」
女子校で選択的夫婦別姓について書く
小論文の課題を出したところ、
7割程度の生徒が結婚改姓したくないと
書いていたというお話もあります。
「夫婦別姓の希望は実は多数派?」
この数字、ものすごくリアリティがある。2年前に小論文で「選択的夫婦別姓」について書かせたら生徒はなぜか「選択的」を落として改姓しないメリットを論じてたけど、7割くらいの子が改姓したくないって書いた。(女子校) https://t.co/rWFKbknovf
— 3a8(ab) (@saya_fairyland) July 3, 2018
7月27日エントリでも触れましたが、
結婚改姓の感慨について訊いた既婚女性対象の
インタビュー調査では、結婚改姓はとても面倒と
答えたかたが多かったのでした。
「結婚改姓を喜ぶ女性はいないらしい」
女性が当然のように結婚改姓することを
疑問に思っているかたも結構いました。
改姓にあたっての感慨を尋ねたところ,
やはり多いのは「そういうものだと思った」
「特に 何とも思わなかった」というものであったが,
やはり当然のように女性が改姓しなければ
ならないことに疑問を感じていた人もいた.
そして非常に多かったのが「改姓はとても面倒だった」という意見である.
これらの調査や事実も、選択的夫婦別姓に必要性は
じゅうぶんあることを示しているでしょう。
欲求のために、選択的夫婦別姓が必要なかたを
いかにして無視や否定をするかしか、
考えていないのだと思います。