2020年04月11日

夫婦別姓反対の署名が250万?

前のエントリで少しお話した
JNNの選択的夫婦別姓の世論調査を
紹介するツイートについたリプライで、
「反対派の署名が250万だ」というものがあります。

この250万の選択的夫婦別姓に反対の署名とは、
いつだれによって行なわれたのかと思います。

 


それはメインブログの1月31日エントリで
ご紹介のツイートが貼り付けている
写真に写っていたもののようです。

「選択的夫婦別姓・10年で理解が進んだ」


あきらかに選択的夫婦別姓の反対派の集会です。
10年前に行なわれたものだとあります。
背後に「本日250万名突破!」と書かれていて、
これが問題の反対の署名の数でしょう。


「夫婦別姓に反対し家族の絆を守る
国民大会」というタイトルのこの集会は、
2010年に日本会議が主催したものです。

「[夫婦別姓問題] 夫婦別姓に反対する国民大会 (概要・運動方針)」

わたしのブログでもときどき取り上げます。
こちらのエントリでややくわしいです。

「日本会議・別姓反対小史(3)」

日本会議は「250万の署名」なんて
いつのまに集めたのかと思います。
2001年に日本会議系の「日本女性の会」
という団体が、181万の選択的夫婦別姓の
反対の署名を集めたと言っていました。

「日本会議・別姓反対小史」

そこからさらに署名活動を続けて、
署名数を「上乗せ」したのかもしれないです。
かくして「250万の選択的夫婦別姓に
反対の署名」の素性がわかったと思います。


250万といえば日本で暮らす人の
40人にひとりが署名したことになります。
そこらじゅうに署名した人がいて、
いたるところで話題になりそうです。

選択的夫婦別姓に反対の署名の話題が
出たことはぜんぜんないようです。
わたしも「250万の署名」と言われても、
なんのことかすぐにわからなかったです。

40人にひとりが署名しているなら、
朝日とJNNの世論調査で、選択的夫婦別姓に賛成が
7割という結果と矛盾するでしょう。
これだけ賛成多数の中で、40人にひとりの割合で
反対の署名を集めることは、きわめて困難です。

「選択的夫婦別姓・ふたつの世論調査」



「日本女性の会」が2001年に
「181万の署名」を集めたと豪語したときも、
実際の署名の数は54000程度でした。

夫婦別姓制度の導入を図る民法改正反対に関する請願

「250万の署名」が2001年からの
「上乗せ」なら、とうぜん実際の署名の数は、
もっとずっと少ないことになります。

そうでなくても署名の数を大きくごまかした
実績が過去にある人たちです。
「250万の署名」も数を大きくごまかしている
可能性が、じゅうぶん考えられます。



付記:

どうやって日本会議は250万の署名を
集めたかという問題があります。
目的を隠しての署名集めを
していたことが考えられています。



謝辞:

選択的夫婦別姓に反対の「250万の署名」の
素性を教えてくださったutchie!さん、
ありがとうございます。




posted by たんぽぽ at 21:12| Comment(0) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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