2020年03月10日

結婚改姓したくないかたが見えない

前のエントリの続き。

「見ようという気持ちがないと、
人は知覚することができない」という指摘で、
わたしが思い浮かべるのは、
選択的夫婦別姓の反対派がよく言う、
「結婚改姓したくない女性を見たことない」です。

 



結婚改姓したくない女性は実際にいます。
2016年はじめごろのウートピのアンケートで、
20-30代の首都圏勤務の女性の63%が、
選択的夫婦別姓が認められたら夫婦別姓
(非改姓結婚)を選ぶと答えていました。

「非改姓結婚希望が6割以上」

夫婦別姓が可能になったら、あなたは?

相当数の女性に結婚改姓したくない
気持ちはあるし、状況しだいによっては、
それを表明するということです。


ほかにも結婚改姓したくない女性が
一定数いることを示す調査や事実は、
いくらでもあると思います。

それにもかかわらず「結婚改姓したくない女性を
見たことない」と喝破する人が、
とくに選択的夫婦別姓の反対派にいるのは
どういうことかと思います。



選択的夫婦別姓の反対派(非共存派)は
反対のために、「夫婦別姓」という選択肢を
否定する理由を探そうとします。

それゆえ彼ら反対派は結婚改姓したくない
女性の存在を認めたがらず、
自分の中で「存在が希少」ということにして
納得しようとするものと思います。

選択的夫婦別姓の反対派(非共存派)は、
結婚改姓したくないかた(女性)を
「見ようと思わない」どころか、
「見ないでいよう」とする意識を
働かせることになります。

ただでさえ意識しないと存在は見えないです。
そこへもってきて「目をそらそう」という
意識があっては、なおさら存在が
見えなくなるというものです。


また選択的夫婦別姓の反対派(非共存派)は、
結婚改姓したくないかた(女性)に対して、
攻撃的で差別的であることが多いです。

上に示した反対派のツイートのひとつも
「夫婦別姓じゃないと死んじゃう人」などと、
ばかにした言いかたをしています。

結婚改姓の話題なんて、ただでさえ
プライベートでセンシティブなことです。
となれば攻撃的で差別的な人の前で
「結婚改姓したくない」という考えを
打ち明けることは、なおさらしないでしょう。

どんな心ない仕打ちをされて、
傷つけられるかわかったものではないです。
反対派(非共存派)の前では
「結婚改姓したくない」気持ちをむしろ隠して
気づかれないようにすると思います。



選択的夫婦別姓の反対派(非共存派)は
その偏見ゆえに、結婚改姓したくない人が
ふつうよりさらに見えない状況を
作り出しているということです。

ふつうにしていても、見ようという
意識がなければ見えないなら、
ふつうより見えない選択的夫婦別姓の
反対派(非共存派)には、
ますます見えないことになります。


posted by たんぽぽ at 22:15| Comment(0) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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