2019年12月14日

家族制度は恒久普遍という信念

前のエントリの続き。

「結婚改姓すると配偶者の親の相続権がない」と
法的根拠のないことを熱弁する「Pちゃん」は、
まだまだ妙なことを言っています。

 

「戦前の実定法に凝り固まって」いるのは、
だれのことかと思います。
「Pちゃん」の上記ツイートは、
はこぶねさまの次のツイートのリプライです。


「Pちゃん」は戦前の民法の基準で
考えているらしいと、はこぶねさまは指摘し、
ほかは現在の民法についてのお話です。
よってはこぶねさまは、戦前の実定法に
凝り固まってはいないです。


同じツイートの中で「慣習」「自然法」と
「Pちゃん」は言っています。
また戦後の憲法で家族制度が
「消された」とも言っています。

これらから判断すると、戦前の家族制度は
実定法だが、戦後はそうでないと
「Pちゃん」は言いたいのかもしれないです。
それなら戦前も戦後も家族制度は実定法です。
内容は戦後は戦前から変わっていますが。


「法律は人間が定めるのではなく
慣習によって決められるものです」とも
「Pちゃん」は言っています。
法律は人間が社会に合わせて定めるものです。
家族制度に関する法律もまたしかりです。

「家族制度は今でも生きている慣習」
というのはどういうことでしょうか?
「慣習」が慣習法のことで、成文法の対立概念
というなら、現在の家族制度は成文法です。

「憲法から消された」とも言っています。
戦前の男性中心的な家制度でしたら、
戦後の憲法や民法から消されています。
そして戦後の憲法や民法では、より民主的な
家族制度にとってかわっています。


「Pちゃん」は、「人類の家族制度は、
洋の東西を問わず歴史を超えて恒久普遍」と
思っているらしいことを、
前のエントリでお話しました。

前のエントリとこのエントリで
お話したことを合わせて考えると
「成文化された法律が作られる以前から、
自然発生的に家族制度は定まってきた」とも
「Pちゃん」は信じていると思われます。

「近代家族」のありかたを「時代や文化圏を
超えた普遍的な家族観」と思い込むという、
「近代家族」のイデオロギーに
「Pちゃん」は相当なまでに
毒されていることになりそうです。

「6.1980年代後半における家族論の転換-近代家族論」




posted by たんぽぽ at 07:29| Comment(0) | 法律一般・訴訟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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