2019年12月14日

家族制度は文化圏・時代で変化する

12月13日エントリの続き。

選択的夫婦別姓の反対派(非共存派)の
「Pちゃん」は、前のエントリでご紹介の
ツイートで奇妙なことを言っています。

「Pちゃん」に言わせると「家族制度は
この世に制度という概念が登場する
以前から存在する」のだそうです。

 


「家族制度」も「制度」のうちです。
よって「制度」という概念が存在する以前から
「家族制度」が存在するなどありえないです。
わけのわからないことを言うと思います。

「Pちゃん」は「制度の概念が存在する
以前から家族は存在した」と、
おそらく言いたいのかもしれないです。
これならそれなりに理解できます。


これまでのツイートの内容から判断して、
「Pちゃん」は人類の家族制度は、
洋の東西を問わず古代から現代まで、
ほとんど変化がなく恒久普遍と
信じているのではないかと思われます。

「Pちゃん」が上記ツイートの後半で
言っている「判明する範囲」なるものは、
地理だけでなく歴史も含まれそうです。

「家族」は古代より人類のどこの文化圏にも
見られる普遍的な集団ではあります。
それゆえ、どこの文化圏でも有史以来
ほとんど同じような家族制度だったと、
「Pちゃん」は思っているのかもしれないです。


家族制度なんて文化圏によって異なるし、
時代とともにさまざまな変化をしています。
同じ時代、同じ社会でも、階級によって
家族制度が異なっていたこともあります。

簡単な例をあげると17世紀以前は、
「子ども」という概念がなかったです。
「小さなおとな」という扱いです。
それゆえ子どもの存在を前提とした
家族制度は存在しないことになります。

17世紀になって学校教育制度が整備され、
子どもの教育期間が長くなると、
「おとなから保護や教育される存在」としての
「子ども」が認識されるようになります。


「愛情あふれる家族」「家族の憩いの場としての家庭」
という、現代と同じような家族が
現れたのは、18世紀に入ってからです。

19世紀に資本主義の発達で台頭した
ブルジョワジーから普及していきました。
グリム童話にこのような家族が書かれることで、
普及に貢献することになりました。

新しく広まった家族のありかたに
合わせて近代家族制度が整備されます。
日本は明治に入ってから欧米にならって、
近代家族制度を整備することになります。

近代家族は、家庭内のジェンダー
役割を肯定し、家父長制を採用するなど、
男性中心的なものでした。
ジェンダー平等的な家族観や家族制度が普及するのは、
さらに時代がくだってからになります。


「近代家族」という概念があるくらいです。
家族観や家族制度は、時代や文化圏によって
さまざまであり、恒久普遍なものでは
まったくないことを示していると言えます。

「近代家族」のありかたを「時代や文化圏を
超えた普遍的な家族観」と思い込むところまで、
「近代家族」のイデオロギーに
含まれているのかもしれないです。

「6.1980年代後半における家族論の転換-近代家族論」




posted by たんぽぽ at 07:20| Comment(0) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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