2019年10月27日

数の問題ではない選択的夫婦別姓

10月26日エントリの続き。

選択的夫婦別姓が認められない国が
日本以外にあると思っていた反対派に、
「アメリカ合衆国では2割でも夫婦別姓を
必要とする人がいて、選択的夫婦別姓が認められる」
という主旨のリプライが来ていました。

そうしたらこの反対派(非共存派)は
「その理屈なら、日本で選択的夫婦別姓に
反対するのは3割で少数でも、
その意見を尊重する必要があることになる」
などと言っていきました。

 


選択的夫婦別姓を認めるというのは
非改姓結婚を必要とする自分の
生活や尊厳にかかわることです。

選択的夫婦別姓に反対するというのは、
自分の生活にはなんら関係ないが、
非改姓結婚を必要とする他人の
生活や尊厳を否定することです。

「自分の生活と尊厳を守る権利」と
「他人の生活と尊厳を否定する権利」を
同列に並べる最初のツイートの反対派は、
まったくおかしいと言わざるをえないです。

極端な言いかたをしたら
「『自分が生きる権利』を主張する人が
少数でも尊重しろと言うなら、
『他人を殺す権利』を主張する人が少数でも
尊重するべき」と、言っているようなものです。


選択的夫婦別姓は、それを必要とする人が
生活する権利や尊厳を守ることの問題であり、
基本的人権にかかわる問題です。

基本的人権はすべての人間が
尊重されることが前提です。
それゆえ非改姓結婚を望んでいる人が
多くても少なくても数に関係なく、
保障され尊重されることです。

選択的夫婦別姓に反対するというのは
基本的人権を侵害するということです。
それゆえ反対する人が多くても少なくても
数に関係なく、許されないことです。


選択的夫婦別姓は数の問題ではないです。
それを「夫婦別姓を希望する人は
少数だから選択的夫婦別姓を認めない」
などと言って、反対派(非共存派)が
「数の問題」にすり替えているだけのことです。

反対派(非共存派)が数を理由に人権侵害を
主張するから、人権尊重の観点に立つかたは、
「少数でも権利を認められるべき」と、
反論することになります。

人権尊重の観点から少数派の権利を
主張する人たちは、「どんな少数意見でも
尊重されるべき」とは主張しないです。
人権侵害を主張する意見は少数でも
「尊重するべき」とは主張しないです。


最初の反対派は、選択的夫婦別姓に
反対する人が少数でも、その意見を尊重しないと
民主主義に反するとも言っています。

選択的夫婦別姓は人権保障の問題です。
よって夫婦別姓を希望する人が少数でも、
選択的夫婦別姓を実現することは
民主主義にかなうことになります。

選択的夫婦別姓に反対するのは人権侵害です。
そのような意見を「尊重」するのは、
少数でも多数でも民主主義に反することになります。

民主主義とは基本的人権を尊重する社会です。
よって民主主義にかなうか反するかは、
基本的人権の観点から判断することです。
「多数決は民主主義ではない」です。


posted by たんぽぽ at 23:22| Comment(0) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください