あの「頭のイカれた嫁さん」発言の反対派は、
結婚改姓しない女性は、子どもに自分の苗字を
名乗らせようとすると言っています。
これはどういうことかと思います。
ときどきこのようなことを考える
選択的夫婦別姓の反対派はいるようです。
夫婦別姓を望むのは頭のイカれた嫁さんで、そんなのと結婚する旦那だと余裕で子どもの姓は嫁さんの姓になるだろうな。そして子どもが物心ついた時に「なんで、お父さんと僕の苗字は違うの?他人なの?」となって家庭崩壊するんだろうな。家庭内不和の源になるね。
— hernian (@herniainreh) 2019年7月24日
実際に、夫婦別姓の家庭を見ても、
子どもの苗字は父親と同じこともあるし、
母親と同じこともあります。
とくに傾向があることはないです。
妻の家に後継ぎが必要だからといった
事情でもないかぎり、妻が子どもに
自分の苗字を名乗らせなくてはと、
考えることはないと思います。
選択的夫婦別姓の反対派(非共存派)は
なぜ結婚改姓しない女性は自分の苗字を
子どもに名乗らせると思っているのか、
わたしなりの考えをお話しておきます。
ひとつは「自分は子どもに自分の苗字を
つけたいから、結婚改姓したくない女も
そうにちがいない」という根拠のない確信です。
選択的夫婦別姓を望む人たちは、
苗字が同じであることを家族の条件としないです。
自分の苗字を変えないことが大事であり、
子どもを含めた自分以外の人間が、
自分と同じ苗字かどうかには、
関心もこだわりもないです。
選択的夫婦別姓の反対派(非共存派)は、
例によって「自分がそうだから、
他人もそうにちがいない」という
自分と他人の区別ができない発想を
しているのかもしれないです。
もうひとつはアイデンティティに対する誤解です。
かかる反対派(非共存派)は、
「苗字にアイデンティティがある人は、
自分のアイデンティティの維持のために、
子どもに自分と同じ苗字を名乗らせる
必要がある」と考えているようです。
アイデンティティは他者と区別して
自分を自分と識別することです。
よって自分の苗字だけ、自分を表わすもので
あればよく、子どもを含めた自分以外の人間が
自分と同じ苗字を名乗る必要はないです。
反対派(非共存派)は、アイデンティティの
概念を理解していないのでしょう。
これも集団主義的で自他の区別がつけられず、
個が未分化だからかもしれないです。
たくさんあるのですが、そうした事例を
いくらしめしても、選択的夫婦別姓の
反対派(非共存派)は馬耳東風です。
自分が改姓すると、苗字とキズナは無関係と
気づきやすくなることはありそうです。
反対派(非共存派)の男性にかぎって、
自分が改姓する可能性は、かぎりなく低いのですが。
改姓すると苦労も多いし、
失なうものもたくさんあると思います。
それでも少しだけ得るものもある、
ということかもしれないです。