方針を打ち出したのを見て、「そんなことより
低年収で結婚できないことのほうが大事」なんて
言うかたがいらっしゃります。
選択的夫婦別姓は「そんなこと」ですよ。
いまにはじまったことではないとはいえ、
見下げられたものだと思います。
(わたしは少し「かちん」と来たよ。)
そんな事より結婚にすらたどり着かない低収入の方が問題なわけで、、、。
— こんにちは君 (@sirjimon) 2019年5月5日
菊池誠氏が「最大の争点は選択的夫婦別姓ではなく
経済政策にするべきだ」とツイートしていましたが、
このツイートはそこにリプライしたものです。
低年収はまさしく雇用の問題であり、
いつも菊池誠氏が熱弁を振るう経済問題です。
「そんなこと」ツイートも、菊池誠氏のツイートと
同じような主旨だと言えます。
「オンナコドモのことより経済政策」です。
最初の「そんなこと」ツイートは、
「いかにも」な「男性の発想」だと思います。
実際にツイート主は男性なのだと思います。
男性だから自分が結婚改姓する可能性はまずないのでしょう。
それゆえ選択的夫婦別姓なんて関心が持てなくて、
「そんなこと」になるのでしょう。
現代の日本において、年収は男性が
結婚できるための重要条件なのはたしかです。
それゆえ自分の結婚のためには、
低年収を克服することが大事になるのでしょう。
「男性の「結婚ジニ係数」」
「オトコが結婚するのに「収入」がモノをいう社会」
男性の最悪は「結婚できないこと」、
女性の最悪は「望まない結婚をすること」だ、
という指摘をするかたがいます。
さきの「そんなこと」ツイートのかたも、
「望まない結婚(改姓させられる)」より、
「結婚できない(低収入)」が問題だと言っています。
この観点からも「男性の発想」と言えます。
モテない男が想定している最悪が「一生結婚できない」なのに対して、モテない女が想定している最悪は「意に沿わぬ相手と結婚させられる」なのではないかと思う。だから、モテない男が女叩き、フェミバッシングに走る傾向が強いのに対して、モテない女はそれほどでもなく、むしろフェミニズムを求める。
— 宇野ゆうか (@YuhkaUno) 2015年3月27日
年収の問題も、実は女性のほうが男性より深刻です。
日本は国際的に見て、夫婦間の年収格差が
きわめて大きい国で、ほとんどのケースにおいて
「女性の年収<男性の年収」です。
「妻が夫なみに稼げない日本」
これは日本の雇用環境がまだまだ既婚男性中心で、
年収にもそれが大きく反映されるからです。
とくに結婚すると女性は年収が下がり、
男性との格差が大きくなっていきます。
「男は結婚で年収が増える」
差が出るのは既婚者なのよ。
— 舞田敏彦 (@tmaita77) 2016年2月7日
男性社員には「養う家族がいるだろう,がんばれ」,女性社員には「仕事はほどほどにね」ってね。 pic.twitter.com/awyOc1syAk
女性が年収の高い男性と結婚することを望むのは、
女性は低収入ゆえに自分よりずっと
年収の高い男性を相手しないと、
結婚生活をまともにいとなめないからです。
「年収が低い男性との結婚」
男性の低収入が結婚の障害になって
ひさしいと思いますが、その原因はもとをたどれば
男性中心の雇用環境、年収のジェンダー格差という
ジェンダー差別になります。
付記:
あなたは、相手の女性が改姓したくなければ、
なんのためらいもなく、改姓するのでしょうね。
結婚改姓はあなたにとって「そんなこと」ですから。
「ぼくがあなたの苗字に改姓するから」と
アピールして、年収の高い女性に
アプローチするのはいかがかと思います。
わたしは一案だと思いますよ。
「女姓婚が増えている」
年収の高い女性はたいていキャリアがあって、
結婚改姓の不利益は大きいです。
相手の男性が自分の苗字に改姓するなら、
この点に関しては歓迎することが多いと思います。