2018年12月14日

寡婦控除・男性差別解消のために

現行の寡婦控除の適用資格は、女性には所得制限がないが、
男性には年収500万円以下という所得制限があることを
「男性差別だ」と言っている人たちが結構いることを、
12月12日エントリで見てきました。

「寡婦控除・女性に所得制限がない理由」

そのようなかたは、ぜひご自分で寡婦控除に
男性差別があることを指摘し、制度を改善するよう
発言や活動をなさってはいかがかと思います。

 
どんな活動家も社会に存在するすべての差別問題に対して、
発言や活動をしていることはないと思います。
フェミニストであっても、すべてのジェンダー差別問題に
関わってはいないということです。
個人が使えるリソースにはかぎりがあるからです。

自分の持っているリソースに応じて、
自分が関与する必要があると問題意識を感じた
課題を選べばいいことになります。
そして問題意識を感じたかたが関わったほうが、
課題解決に対して情熱が注がれます。

寡婦控除の所得制限のジェンダー差に問題意識を
感じているのは「男性差別だ」と言っている人たちです。
彼らが差別解消のために発言や活動をしたほうが、
ほかの立場の人より情熱を持てるでしょう。


寡婦控除の所得制限に対して「男性差別だ」と
言っている人たちの中には、「フェミは批判しろ」と言って、
フェニミズムに対処させようとしている人もいます。

フェミニストは通常女性です。
よって彼女たちは女性の課題に対処するのが本来です。
自分が持てるリソースも、女性が直面する課題を
解決するために使う必要があることが多いと思います。

寡婦控除の所得制限は男性が直面する課題です。
よって当事者である男性が課題解決に対処したほうが、
女性のフェニミストよりも適役と言えます。
(「男性差別だ」と言っているみなさんは、男性なのですよね?)


東京医科大学で入学試験を点数操作して、
女子の合格者数を抑制していることに対して、
フェニミストのかたたちが抗議活動を起こしました。

「「女性差別許さない」 東京医大前で100人、抗議行動」

これを見て「当事者性のかけらもない人たちが
差別を訴えても信用できない」と喝破する人がいました。

「東京医科大・抗議活動の当事者性」
「東京医科大・抗議活動の当事者性(2)」

女性が差別される問題に女性のフェニミストがかかわっても
「当事者性がない」と言う人が出てくるくらいです。
男性差別の問題に女性のフェミニストがかかわったら、
なおさら「当事者性がない」という批判をされて、
信用されないことと思います。

このようなつまらない批判を防ぐためにも、
当事者である男性のあなたがたが、寡婦控除の男性差別問題を
解決するべく対処するのがよいと思います。


posted by たんぽぽ at 06:18| Comment(0) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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