2018年07月15日

女性に結婚改姓の希望がある?

「男性の姓を選択するのは慣習のせいでもあるだろうが、
多くは女性の方の希望が多いと言う事実もある」とか
「ほとんど抵抗なく受け入れられているのが普通だ」
などと言っている、選択的夫婦別姓の反対派です。

「ほとんどの女性には結婚改姓の願望がある」という、
ある種の人(男性)に見られる認識です。
「事実もある」「普通だ」なんて断言していて、
ご自分の認識にかなり自信があるようです。

 

このように思っている人は、素朴にナイーブに
「女は結婚改姓の願望がある」と信じているのかもしれないです。
あるいは「女は結婚改姓したがっていると思いたい」という
ご本人の願望も入っているのかもしれないです。


「ほとんどの女性は結婚改姓を希望している」なんて
「事実」がないことを示すことはできます。
7月14日エントリでもお話しましたが、
20-30代の首都圏勤務の女性を対象にした
ウートピのアンケートで、「夫婦別姓(非改姓結婚)を希望する」
と答えたかたは63%で、全体の3分の2程度です。

「夫婦別姓の希望は実は多数派?」
「非改姓結婚希望が6割以上」

夫婦別姓が可能になったら、あなたは?

女子校の課題で、選択的夫婦別姓についての
小論文を書かせたとき、「結婚改姓したくない」と書いた子は
7割ほどいたという指摘もあります。



現在の日本では96%のケースで女性が改姓します。
ウートピのアンケートに答えたかたや、
小論文を書いた高校生が結婚した(結婚する)ときも、
この割合はほとんど変わらないと考えられます。

よってかなりの数の女性にとって結婚改姓は
「強制的で苦痛」だし「抵抗がある」ということです。
そこには「結婚したら女は改姓する」という社会通念があって、
それが圧力になっているからにほかならないです。


なぜ結婚改姓したくない女性は結構たくさん
いるにもかかわらず、最初のツイートの人のようなかたの
視界に入らないかですが、理由のひとつはもともと頻繁に
話題になることでないことがあると思います。

もっと重要なこととして、どこに選択的夫婦別姓の
反対派(非共存派)がいて、心ないことを言われるか
わからないということがあります。
それゆえ改姓したくない自分の気持ちを黙っていることで、
みずからその存在を隠すということです。

最初のツイートの人は、「結婚改姓が苦痛で
夫婦をやっていけるか」などと言っています。
こんな人の前で「わたしは結婚改姓したくない」と
言う女性など、いるはずもないでしょう。
かくして結婚改姓したくない女性の存在が、
最初のツイートの人からは見えなくなるということです。


このような人の前で、自分の希望について
安心して言えるのは「わたしは結婚改姓して夫の名字を
名乗りたいです」という女性だけです。
かくして「女性はみんな結婚改姓したいと思っている」と
錯覚するようになるのだろうと思います。


一般に被差別マイノリティは、自分の存在を隠す傾向があります。
どこに自分を差別する人がいるかわからないからです。
自分が見ないからといって、その被差別マイノリティは
存在しないと考えるのは危険なことです。

「非改姓婚を望む人たちの数」



付記:

最初のツイートの反対派(非共存派)と同じような
「女性に結婚改姓の願望がある」と信じている
「結婚改姓願望・願望」を示す人は、ときどきいます。
ここにご紹介したいと思います。

「竹田恒泰の結婚改姓幻想」
「田母神俊雄の思い込み」




posted by たんぽぽ at 21:46| Comment(0) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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