2018年06月18日

おたがいの愛?一方的な愛ですよ?(2)

6月14日エントリで、夫婦同姓は「おたがいの愛が
あるから同じ苗字」とお考えのかたをご紹介しました。

「おたがいの愛?一方的な愛ですよ?」

そこで改姓するのは夫婦のどちらかひとりだけだから、
「一方的な愛」だというお話を、わたしはしたのでした。

 
「おたがい」ではなく「一方的」という主旨のことを、
わたしはツイッターで直接ご本人にも反論しました。



そうしたらこの反対派は「話し合ってどちらかにする
(だから一方的ではない)」と言ってきました。
この「話し合って」うんぬんは、夫婦同姓の強制を
正当化する人が、しばしば持ち出すと思います。


「話し合って」なにを「どちらかにする」のですか?
どちらが「一方的な愛を差し出すか」かです。
「話し合ってどちらかにする」ことはなんなのか、
目的語を略さないで言ってほしいです。

この反対派はわたしを揶揄する画像までつけて、
「意識高い系ですか?」などと言っています。
夫婦同姓の場合、改姓するのは夫婦のどちらかで、
どうやっても「一方」であり「おたがい」になりえないことは、
意識が高くなくてもわかると思います。
意図的に眼をそらそうとしないかぎりですが。


どういう人が意図的に眼をそらすかですが、
大きくふたつのタイプがあると思います。

1. 自分の結婚相手の女性に、自分の苗字に改姓させたい男性。

女性にだけ結婚改姓の負担を押し付けて、
自分はなにもしないという、一方的なことがあきらかです。
そこから眼をそらすために「これは話し合ったことで、
相手の女も同意したから問題ないんだ」と
独りよがりに納得するということです。

2. 現行の夫婦同姓を強制する民法を維持したい、
 選択的夫婦別姓の反対派(非共存派)

このような人は、現行民法はジェンダー平等だと
主張したいので、夫婦同姓の強制だと
改姓が「一方的」ということが都合悪くなります。
それで「おたがい」「話し合って」と言って、
平等であるかのように見せようということです。


現在の日本では96%のケースで女性が結婚改姓します。
男性の結婚改姓に否定的な人も少なからずいるし、
実際に男性が結婚改姓すると、反発する人もいます。
話し合う余地もなく、女性が「一方的」に改姓すると
決まっているも同然ということです。

「女姓婚のアンケート」

夫婦同姓を「おたがい」と言いたがる人が、
「一方的」ということから眼をそらしたがるのは、
まさにこの「女性が改姓すると決まっている」という
ジェンダー差別的事実を否認するためだ、
ということは、言うまでもないことです。

posted by たんぽぽ at 07:23| Comment(0) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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