世帯収入が安定する、という認識をお持ちのかたは、
「日本で土木業界に従事する女性が少ないのは、
女性がみずから土木工学に興味を持たないからだ」とも言っています。
「専業主婦希望の女性は7割?」
「配偶者控除で世帯所得が安定?」
別に全ての職業の男女構成比率を半々にする必要はないでしょう。法的には女性が土木で働くことは禁止されていないのですから、女性が「主体的に選択しなかった」と考えるのが普通で構造的誘引に結びつけるのは論理的飛躍があります。あと日本より「上手く」社会が回ってると感じたのは何基準ですかね?
— chalrotterant(シャル) (@chalrotterant1) 2018年2月23日
大学で土木工学を学ぶ女性比率は18%らしいので採用に消極的というよりはそもそも女性は土木に興味がないんでしょう。賃金は「正社員」に関して言えば女性の出世意欲が低い事も一因でしょう。女性専用車両はその存在自体「専用車両に乗れなかった」女性を間接的に差別しているので廃止されるべきです。
— chalrotterant(シャル) (@chalrotterant1) 2018年2月23日
もし貴方が指摘されているようなケースなら「正社員」の男女賃金格差の統計はそもそも意味ないでしょう。だって正社員として雇用されてないんですから。土木の採用が少ないのは1)応募が少ない2)応募するが採用されないの2パターンあるが1のケースが多いということです。
— chalrotterant(シャル) (@chalrotterant1) 2018年2月23日
2014年の『高校生の科学等に関する意識調査報告書』に、
各国の理系の各分野に対する興味の
ジェンダー差についてのデータが出ています。
「科学に対する興味の男女差」
「土木」はないですが、「物理」「化学」「動植物」
「人体」「天文」「地理」の6科目について調べています。
高校生の科学への興味(日米比較)。米国ではジェンダー差はほとんどない。やっぱ,社会的なものなんすよ。 pic.twitter.com/hSQzprZJjg
— 舞田敏彦 (@tmaita77) 2014年8月7日
アメリカ合衆国は6つすべての分野において、
興味の有無にジェンダー差がほとんどないです。
日本は分野によって、興味の有無に目立ったジェンダー差があります。
国(社会)によって、これだけ理系の各分野の
興味にジェンダー差があるということは、かかるジェンダー差は、
社会によって作られるということだと言えます。
男子に比べて女子の興味が少ない分野があれば、
それはその分野に女子が興味を持たないような
社会通念や社会的圧力があるということです。
土木工学も同様であることはもちろんでしょう。
土木に興味を持つ女性が少ないとしたら、
社会が女性に興味を持たせないようにしている、
そのような社会通念や圧力があるということです。
最初のツイートのかたは「女性が「主体的に
選択しなかった」と考えるのが普通」などと
言っていますが、ぜんぜんふつうではないと思います。
女性が選択したくなくなるよう社会から仕向けておいて
「あれは女性がみずから選択しただけ」とする
独善的な考えだからです。
さまざまな職業でジェンダー比に偏りがないことを、
「社会がうまく回っている」と考える、
あなたがリプライしているかたの
言っていることは、どこもおかしくないですよ。
「論理的飛躍」なんてないです。
ジェンダーギャップが少ない国に来ると、受付やアシスタントとか日本では「女性の仕事」って見られてる仕事に大勢の男性を見かけるし、逆に警察官や土木関係、エンジニアに多くの女性を見かける。そして覚えて欲しい
— nanatea (@nanatea) 2018年2月22日
何ら問題なく社会が日本より上手に回ってる、だから変化を怖がる必要はない。
社会構造に原因があるジェンダーギャップを
女性の意思や能力の問題に転嫁するのは、
こうした場合にありがちな主張だと思います。
「自分たちは差別していない」と言い逃れることが
できるだけでなく、「女性の意思を尊重している」
という体裁を取ることができるからです。
うまく議論を運べば、批判的なかたに対して
「女性の意思を尊重しない人、カチカンの多様性を
否定する人」ということにもできるでしょう。