どうやって出てきたかについての記事を見てきました。
「「童貞は恥ずべき」はいつからか」
「「童貞は恥ずべき」と弱者男性問題」
「かつて“童貞”とは妻に捧げるものだった――童貞はいつから恥ずかしいものになったの?
社会学者・澁谷知美先生に聞いてみた」
対談記事でインタビューを受けているのは澁谷知美氏、
ジェンダー研究をなさっている社会学者です。
記事中でも言及される『日本の童貞』という著作に、
童貞に関する研究についてくわしく書かれています。
この本は2003年が初版なので、この分野の研究は
ほぼ終わっているということだと思います。
童貞問題なんてそれこそ男性が積極的に
研究したほうがよさそうに思います。
それを女性が研究するあたり、「男性の問題」に向き合う男性は、
まだまだ少ない、ということかもしれないです。
女性や性的少数者と違って、男性はジェンダー規範の
既得権益者、加害者として扱われることが多いので、
そのあたりにも原因があるのかもしれないです。
「童貞は恥ずべき」という社会通念が定着したのが
1970年ごろと比較的最近ということは、わたしには意外でした。
童貞に対する蔑視感は「性交渉=男性による女性支配」、
「男子たるもの一度は女性を支配するものだ」という
マチズモのカチカンが背景にあるとは、わたしも思っていたし、
これらはむかしから存在していたからです。
(記事中でも戦前にもあったと言及がある。)
ここには戦前は自由恋愛や婚前交渉が
制限されて機会が少なく、経験のない未婚男性が
あまり目立たなかった、という要因があったのでした。
自由恋愛や婚前交渉が定着した1970年ごろになって、
「性交渉を通じての男性による女性支配」という
マチズモのカチカンが目立つようになって、
童貞がさげずまれるようになったのでした。