日本の失業率が低いのは、専業主婦を失業者と
みなさないこと、実際には男性中心的な企業文化のせいで
不本意に専業主婦をしているかたが多く、
実質的な失業率はずっと高いことをお話しました。
「失意の求職者と専業主婦問題」
「世界男女格差指数報告書2017年版 Global Gender Gap Report 2017」
日本の労働生産性が低い理由として、
失業率が低いことを持ち出すかたがいます。
この主張をする人は「日本は生産性の低い労働者を
解雇しないということであり、労働生産性の高い国より
日本のほうが労働者の環境がよい」と、
言いたいのだろうと、わたしは思います。
日本の失業率が低いのは、専業主婦を失業者と
みなさないからであり、実質的な失業率は高いですから、
前提となる「低い失業率」がないことになります。
よって「労働生産性が低いのは失業率が低いからだ」
という「理由づけ」は、成り立たないことになります。

日本の労働生産性が低いことは、失業率が低いからだと説明する人がいるけれど、これもまったくナンセンスになりそうですね https://t.co/7QWdiEVsvb 。専業主婦のかたを失業者とみなせば、日本の失業率はかなり高くなるわけですから
— たんぽぽ (@pissenlit_10) 2018年3月20日
日本の労働生産性が低い理由は、労働環境が既婚男性中心で、
女性や若年層を賃金の低い生産性の低い分野に
回しているからだ、と考えるほうが妥当でしょう。
「賃金格差と低い労働生産性」
「日本はどうして賃金が上がらないのか」
日本の労働生産性の低さは、失業率が他の欧米諸国に比べて
低いためだとよく解説されるが、果たしてそうだろうか。
終身雇用制と年功序列が完全にはなくならず、
さらに正規雇用と非正規雇用が固定化したため、
低賃金の労働力が生産性の低い分野に流入した。
日本は若者や女性を虐げ、外国人労働者を排除してきたため、
時代の変化とグローバル化に完全に乗り遅れてしまった。