2018年04月01日

日本の失業率と低い労働生産性

メインブログの3月27日エントリで、
日本の失業率が低いのは、専業主婦を失業者と
みなさないこと、実際には男性中心的な企業文化のせいで
不本意に専業主婦をしているかたが多く、
実質的な失業率はずっと高いことをお話しました。

「失意の求職者と専業主婦問題」
「世界男女格差指数報告書2017年版 Global Gender Gap Report 2017」

 
日本の労働生産性が低い理由として、
失業率が低いことを持ち出すかたがいます。
この主張をする人は「日本は生産性の低い労働者を
解雇しないということであり、労働生産性の高い国より
日本のほうが労働者の環境がよい」と、
言いたいのだろうと、わたしは思います。

日本の失業率が低いのは、専業主婦を失業者と
みなさないからであり、実質的な失業率は高いですから、
前提となる「低い失業率」がないことになります。
よって「労働生産性が低いのは失業率が低いからだ」
という「理由づけ」は、成り立たないことになります。

労働1時間当たりの名目GDP(2012年、米ドル)



日本の労働生産性が低い理由は、労働環境が既婚男性中心で、
女性や若年層を賃金の低い生産性の低い分野に
回しているからだ、と考えるほうが妥当でしょう。

「賃金格差と低い労働生産性」
「日本はどうして賃金が上がらないのか」

日本の労働生産性の低さは、失業率が他の欧米諸国に比べて
低いためだとよく解説されるが、果たしてそうだろうか。
終身雇用制と年功序列が完全にはなくならず、
さらに正規雇用と非正規雇用が固定化したため、
低賃金の労働力が生産性の低い分野に流入した。
日本は若者や女性を虐げ、外国人労働者を排除してきたため、
時代の変化とグローバル化に完全に乗り遅れてしまった。



posted by たんぽぽ at 20:17| Comment(0) | 政治・社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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