保証されてるなら仕事を辞めたいという女性の方が
圧倒的に多いと思う」と考えているかたをご紹介しました。
このような認識を持つかたが出てくる
原因を作っていそうな調査があるらしいです。
TesTeeという会社が行なっている調査で、
女性のみを対象としたアンケートです。
「ある職業の女性のなんと80%以上が専業主婦になりたいと思っていた!」
夫や彼氏から要望があった場合、専業主婦になりたいかを
女性に対して訊いているのですが、結果は以下のようです。
なるほど専業主婦希望の女性は全体の約7割です。
多数を占めていると言えるでしょう。
この調査は質問に「経済面で心配無い場合」と書いています。
これが誘導的になっていることが考えられます。
・彼氏・夫に専業主婦になってくれ!と言われたら専業主婦になる?
〜経済面で心配無い場合、専業主婦になれるならなりたい??〜
仕事をする理由として収入を得るため、
つまり経済的な動機はきわめて大きいです。
その経済的な心配がないなら、仕事をしないで
専業主婦のほうがいいと考えるかたが多くなっても
無理もないことではないかと思います。
とくに女性の場合、低賃金の非正規雇用が多いし、
正規雇用であっても生産性の低い部門の要員にされたりで、
労働市場の外縁部に締め出されています。
加えてパワハラやセクハラも受けやすいです。
仕事を続けていても将来の展望がない上に、
ハラスメントの被害もあるとなれば、
経済的心配がなくなったらさっさといまの仕事を
やめたいと考えるかたは、なおさら多くなるでしょう。
このような↓調査を根拠にしているのでは?https://t.co/9L2nCZcUfU
— kirikomio (@kirikomio) 2018年3月20日
ポイントは「経済面で心配ない場合」という条件で訊いていることです。通常の調査ではこうした条件はつけません。
仕事をする理由で「生活(=金)のため」は大きいです。前提条件で「経済面で心配ない場合は」としているのは、誘導的な訊き方ではないでしょうか。男性に「経済面で心配ない場合、仕事したいか」と訊けば、したくない人は多いと思います。
— kirikomio (@kirikomio) 2018年3月20日
紹介した調査は男性には訊いていませんが、おそらく男性は、経済面で心配ない場合、仕事したくない人は多いけれど、専業主夫になりたい人は少ないのではないか(金が保障されるなら仕事も家事育児もしたくないのでは)と推測します。
— kirikomio (@kirikomio) 2018年3月20日
この調査は女性だけにしか訊いていないです。
男性に「経済的な心配がない場合、仕事をしたいか?」と訊けば、
やはり「したくない」と答えるかたは、
結構多くなるのではないかと思います。
女性と違いがあるとしたら「専業主夫になりたい」と
答える男性はほとんどいないだろう、ということです。
彼ら男性は、家事、育児といった家庭内の無償労働は、
女性以上にやりたくないと思われるからです。
よって女性だけを調査対象にしたこのようなアンケートで、
「女性の多くは実は専業主婦になりたがっている」と
結論するのは、恣意的だと言わざるをえないです。
このようなみょうなバイアスのかかった調査を
直接自分で見るか、また聞きで聞くかして、
「専業主婦になりたい女性は多い」となんとなく思う
男性が出てくるのかもしれないです。
最初の「専業主婦希望が多そう」と予想していた
ツイートのかたも「安定した結婚生活が保証されてるなら」
という条件をつけていました。
謝辞:
TesTeeの専業主婦志望のアンケートの記事を
ご紹介してくださったkirikoさま、ありがとうございます。
このような↓調査を根拠にしているのでは?https://t.co/9L2nCZcUfU
— kirikomio (@kirikomio) 2018年3月20日
ポイントは「経済面で心配ない場合」という条件で訊いていることです。通常の調査ではこうした条件はつけません。