2018年03月04日

国際結婚と夫婦別姓と戸籍

メインブログの2月25日エントリで、
「推進派は選択的夫婦別姓を尊いと思っているのか?」という、
奇妙な言いがかりをつけた小倉秀夫氏のお話をしました。
この弁護士のかたほかにも選択的夫婦別姓について、
奇妙な言いがかりをつけています。



 
選択的夫婦別姓の推進派は、夫婦別姓を選択した場合、
夫婦が同じ戸籍に登録しないかたちにしたいのか?です。
そんな奇妙なことを望んでいる推進派はいないと思います。
ひとつの戸籍にふたつの苗字を登録する
フォーマットを考えているでしょう。

小倉秀夫氏はなぜこんなことを言い出したのかというと、
リプライを送られたツイートのかたが夫婦別姓の例として
国際結婚を引き合いに出しているからのようです。


国際結婚は外国人配偶者が日本の戸籍に記載されないです。
それで国内結婚の夫婦別姓も同様に配偶者を
同じ戸籍に記載しないかたちを主張しているのか?と
小倉秀夫氏は言い出したということです。

国際結婚に言及しているツイートは、
あきらかに「夫婦別姓だと家族のキズナがない」
という主張への反証としてあげています。
戸籍のフォーマットをどうするかという問題のために、
国際結婚を引き合いに出したのではないです。


国際結婚の場合、日本人が改姓して夫婦同性になれます。
(外国人配偶者が改姓できるかは、その国の法律による。
外国人配偶者が日本人の苗字を、通名で名乗ることは可能。)
この場合も外国人配偶者は戸籍が作られないです。

「国際結婚後の戸籍と苗字(名字)について知るべき4つの事」
「国際結婚したときの苗字は?変更可能です!ミドルネームもOK!」
「国際結婚で苗字を変えるパターンは4つ!パスポートや子供の名前の手続き」

「夫婦とも戸籍に入るなら夫婦同性、
夫婦別姓なら配偶者のひとりは戸籍に入らない」という
ロジックを小倉秀夫氏は展開していますが、
「そんなことは決まっていない」です。

配偶者のひとりが日本の戸籍に入らなければ、
夫婦同性、夫婦別姓のいずれも選べるが、
夫婦ともに日本の戸籍を持っていれば夫婦同性しか選べない、
というのは、法の下の平等に反することになるでしょう。



小倉秀夫氏はさらに、夫婦別姓の場合、配偶者のひとりが
戸籍に入らなければ、戸籍システムの改変は少なくてすむ
などという、自分の案の「メリット」をあげています。
(本当にシステム改変は少なくてすむのかという
疑問もありますが、いまは置いておきます。)


戸籍のフォーマットはすでに選択的夫婦別姓が
認められたときのことを考えられています。
よってそれほどコストがかからないと考えられるので、
そこまでけちけちする必要はないと思います。


1992-93年にすでに選択的夫婦別姓の実現を
視野に入れたフォーマットの改変をしていました。
戸籍の電算化を進める過程で、夫婦別姓にも対応できるよう
書式を少しづつ変えてきたのでした。

「追記:戸籍のIT化は夫婦別姓の実現を見越していたという話」

『戸籍』(全国連合戸籍事務協議会) Vol.770 (平成17年3月号)
「戸籍事務のIT化」(金井智洋) p23-
平成元年 そのまま移す
平成2年 項目化
平成4〜5年 「母の氏」を省略しない。将来夫婦別姓が実現したことを見越して
平成8年頃 夫婦別姓の実現機運が盛り上がった

戸籍はもともとは筆頭者だけが苗字と名前が記載され、
ほかのメンバーは名前だけの記載でした。
それを筆頭者とその配偶者の両方の苗字と名前を
記載するよう、戸籍のフォーマットが変えられています。

夫婦同姓の場合でも、夫婦両方の苗字を記載するので、
選択的夫婦別姓が実現して夫婦別姓を選択した場合でも、
容易にふたつの苗字が記載できるということです。


posted by たんぽぽ at 23:28| Comment(0) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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