2018年02月23日

差別主義者は放置がよいか?

ネットで差別主義者がひずんだ思想を展開していても、
無視するのがいいという、ときどき見かけるシニシズムです。



 
そう考える根拠として、

1. 企業社会などの現実世界では、差別主義者がある程度以上の
意思決定の場に上がれていないと考えられる。
2. 差別主義者はいくら議論しても意見を変えることがない。
議論するとこちらが嫌な思いをする。
3. 政府や自治体のパブリックコメントに意見を送るなど
意思決定の場に働きかけたほうがいい

としてます。



このようなシニシズムは、わたしは感心しないです。
それは以下の理由によります。

a. 差別主義者たちは、自分がだれからも批判されないことで、
「自分はなにを言ってもいいのだ」とフリーハンドを
得たと思って、ますますエスカレートする。

b. 歪んだ意見がネット上に氾濫することで、
適切なリテラシーを持つ情報を見つけにくくなる。
これによって歪んだ意見を信用する人が出てくる。


差別主義者たちはネットが始まったころから、
歪んだ思想を開示していたと思います。
「2ちゃんねる」(現在の「5ちゃんねる」)が
登場したことで、差別主義者たちが安心して歪んだ思想を
展開する場所が本格的に整備されたと思います。

これに対する最初のころに多く見られた反応は、
「あんな意見を信用する人はいないから、
放置したほうがいい」でした。
「相手をするとかえってつけあがる」とか、
「相手するとかえって目立つようになって悪影響」と言って、
相手にしないことを積極的に推奨する人もいました。

その結果だれからも批判されなくなった
差別主義者たちは「自分たちはなにを言っても
かまわないのだ」と安心するようになり、
エスカレートしていくことになったと思います。


かくして彼らが氾濫させるリテラシーの低い情報が、
独り歩きするようになり、適切なリテラシーを持つ意見を
参照できなくなって、差別主義者の歪んだ意見を
信用する人も増えていったと思います。

日本における安倍政権の誕生や、
アメリカ合衆国におけるトランプ政権の誕生など、
気がついたら、彼ら「オルタナ右翼」たちは
政権を擁立するまでの影響力を持っていたのでした。

「オルタナ右翼のイデオロギー」
「オルタナ右翼の政治的手法」
「オルタナ右翼のプロフィール」
「オルタナ右翼の発信源日本」


ヒトラー・ナチスが勢力を得て政権を獲得した背景には、
「あんな歪んだ主張を真に受ける人はいない、
放置していれば、いずれだれからも支持されなくなる」という
軽視ないし楽観もあったのでした。

現代の「オルタナ右翼」に対しても、
彼らを放置することで、ヒトラー・ナチスと同じように
強大な勢力を持つ可能性があると言えるでしょう。
初期のころはともかく、すでに放置するとかえって危険な
レベルにまで成長していると思います。


「差別主義者の意見は、それがどんなに馬鹿げていても、
積極的に対処をする必要がある」という姿勢は、
人権問題や反差別にかかわる人たちのあいだで、
いちおう理解されたように思っていました。

それでもまだまだ最初のような
「差別主義者なんて放置すればいい」というシニシズムを
主張する人は一定数いるもののようです。


posted by たんぽぽ at 06:52| Comment(0) | 政治活動・市民運動 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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