2018年02月12日

妻に改姓させればよかった?

サイボウズ社長の青野慶久氏らが、
国を相手に夫婦別姓訴訟を起こすことになってから、
「妻に自分の苗字に改姓させればよかった」という意見が、
選択的夫婦別姓の反対派から散見されます。

以下のツイートでは、
「妻に自分の苗字を名乗らせればよかった」
「二つ返事でハイハイって妻のいう事聞いたからでしょ」
などと言っています。

 


2011年に夫婦別姓訴訟を起こした原告は、女性が中心でした。
このとき彼女たちに対して「夫に自分の苗字を
名乗らせればよかった」と言う人は、いなかったのでした。
原告が男性と見て「配偶者に改姓させればよかった」と
言い出す人が、きゅうに出てきたということです。

彼らには「女性が結婚改姓するのが当然」
「男性には結婚改姓しない特権がある」という
考えがある、ということだと思います。
それで「男なんだから改姓しないですむのに、
その特権を手放すからこんな面倒なことになるんだ」
と言いたいということだと思います。



「現行民法は夫婦どちらの苗字も選べるから男女平等」
という、選択的夫婦別姓の反対派の定番の主張は
「欺瞞」であることが、ここでも示されると思います。

「現行法は男女どちらの姓も選べるから平等?」

青野慶久氏を見て「妻に改姓させればよかった」
などと思ったかたは、今後は「夫婦どちらの苗字でも
選べるから男女平等」と言わないことです。
「妻が夫の苗字に改姓して当然」と考えているのに、
「どちらの苗字でも選べる」と言うのは欺瞞だからです。

ほかの選択的夫婦別姓の反対派諸氏も、
「現行民法は男女平等」とか「男性の苗字が多く選ばれるのは
個人の選択の結果に過ぎない」と主張するなら、
「妻が改姓して当然」と考える反対派がいること、
彼らの存在も女性が改姓する圧力となっていることを
どう考えるのか、コメントされたいところです。


posted by たんぽぽ at 23:04| Comment(0) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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