2017年12月29日

夫婦別姓と同性婚・反対派のレベル

選択的夫婦別姓や同性結婚の法制化の反対派について、
程度の進行具合によってレベル分けしてみました。



 




レベル1. 自分は夫婦別姓も同性結婚もしない

レベル2. 他人の夫婦別姓や同性結婚も許さない

レベル3. 夫婦別姓や同性結婚は日本の伝統に反する

レベル4. 夫婦別姓や同性結婚は家族を破壊し、社会や国家を崩壊させる

レベル5. 夫婦別姓や同性結婚は在日、フェミニズム、共産党の陰謀


レベル1.に留まっているのは「ふつうの人」です。
夫婦別姓も同性結婚も「選択制」ですから、
他人がどんな選択しようと、自分が夫婦別姓や同性結婚を
選択しない自由はいくらでもあります。
そして他人の選択には干渉しない「ふつうの判断」です。

「反対派」と呼ぶことになるのは、レベル2.以上です。
自分が夫婦別姓や同性結婚をしない選択は
妨げられないにもかかわらず、自分の利害と直接関係ない
他人の選択に反対することになるからです。

レベル2の反対派は、それほど深い認識があるのではなく、
「夫婦別姓だと離婚しているみたい」とか
「妻が自分の苗字に改姓しないのは嫌だ」とか、
素朴な偏見や差別意識のレベルではないかと思います。

「夫婦別姓のべたな偏見」
「同姓派男性の自分の問題」


レベル3.の反対派は、わたしたちがもっとも
よくイメージできる反対派だと思います。
「夫婦別姓だと離婚が増える」とか「子どもがかわいそう」とか
「お墓はどうする」とか「通称使用でじゅうぶんだ」とか、
同性結婚でしたら「生物学的に反する」
「少子化を招く」といった、ありがちな主張を展開します。

「反対派の精神構造と思考構造」

こうした人はネットで怪しげな情報を拾うなどして、
ある程度「理論武装」したのだろうと思われます。
その反対論はほとんどがすでに反論されていて、
根拠のないものが多いですが、それは気づかないです。

ネットはリテラシーの低い情報が氾濫しやすいので
「自分が信じたいこと」に合致した
情報だけ取捨選択して拾いやすいということです。
それゆえにあたまの中に入りやすいだけなのですが、
それを「正確な情報だから説得力を感じる」と
思い込むことになります。

よってこのレベルになる反対派は、すでにある程度以上
「はじめに反対ありき」のスタンスだと思います。

「ネットをやるほどリテラシーが下がる」




戦後の民法で規定された「家族のありかた」を
金科玉条のように守る「家族思想信仰」に感化されたり
影響を受けるとレベル4.の反対派になります。

戦後民法は夫婦は必ず同姓となることを規定し、
また同性結婚は定められていないです。
夫婦別姓や同性結婚は彼らの「信仰」に含まれない
「異教徒」なので反対することになります。

「家族思想という信仰」


このレベルの反対派は、人は「信仰」にもとづいた
家族を築くことで家族のきずなは保たれると考えます。
そして社会の成員すべてが「信仰」にもとづいた家族を持つことで、
社会が安定するとも信じるようになります。

ここから夫婦別姓や同性結婚といった「信仰」に反する
「異教徒」が増えると「家族が崩壊する」とか、
「国家が崩壊する」といった、被害妄想に走ることになります。

「夫婦別姓で社会の安定が崩壊?」

このレベルの反対派は、夫婦別姓や同性結婚に
反対する自分は社会や国家を守っているという、
独善的な正義意識におちいることにもなります。
自分は絶対の正義だと信じているので、
夫婦別姓や同性結婚の実践者、希望者や支持者に対して、
攻撃的な態度に出ることもあります。


レベル5の反対派は「陰謀論」の域に達しています。
「陰謀論」のにせ科学性や差別性は言うまでもないしょう。

「夫婦別姓は共産主義のドグマ?」
「夫婦別姓は在日が望んでいる?」
「夫婦別姓は家族破壊の陰謀?」

レベル4の「社会や国家を崩壊させる」主体が、
だれかいると考えたということだと思います。
夫婦別姓や同性結婚の推進者は後を絶たないらしいので、
背後でだれかが操っていると思ったのかもしれないです。

「陰謀論」というのは、自分の持つ社会不満の原因を、
気に入らないものをスケープゴートに仕立てて
転嫁することで、みずからを慰撫する効果があります。
また一般の人たちが知らない「真実」を知って
自分は「意識が高い」という気持ちにもなれます。




レベル1とレベル2は、選択的夫婦別姓や同性結婚の
「反対派」になるかそうでないかなので、差は大きいです。
それでもレベル1の人がレベル2にシフトする可能性は
じゅうぶんあるので注意は必要と思います。


ひとたび「反対派」の領域に踏み込むと、
残念ながらそのあとはどんどん高次レベルの反対派へと
シフトしていくことが多いのではないかと思います。

選択的夫婦別姓や同性結婚の反対論を展開すれば、
その差別性や非実証性ゆえに反論を受けます。
それによって考えを改めるのではなく、根に持つことが多いので、
より強力な「理論武装」を求めるようになるからです。


レベル3ですでにデマやにせ科学漬けです。
それゆえこのレベルの反対派に達したら
「相当重症」と考えるのが、一般的な見かたなのでしょう。

レベル3以上の反対派は当たり前のように存在するので、
わたしは「重症」と思えなくなっていました。
感化されているのかもしれないです。

ゆゆしきことはレベル4やレベル5の反対派が
識者や政治家の中にも珍しくなくいることです。
妄想を通り越して危険思想の域に入っている認識が
世論に広められたり、政治を動かしたりすることは
おおいなる問題であることは言わずもがなです。

高次の反対派はだいぶ「理論武装」をしてきた
結果でしょうから、夫婦別姓や同性結婚の問題に
長い時間関わっているであろう識者や政治家に多くなるのは、
いちおう理解できることではあります。


posted by たんぽぽ at 06:39| Comment(0) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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