2017年09月18日

10代の劣等感のジェンダー差

10代の男女に対して「自分は役に立たないと強く感じる」と
答えた子の割合の国際比較です。
出典は内閣府の『わが国と諸外国の若者の意識に関する調査』
(2013年)です。


 
図中の国では日本だけが女子のほうが男子より
「役に立たないと感じる」割合が高いです。
ほかの国は男女同程度か「男子>女子」になっています。
他国と比べると日本は、女の子にはあまり将来が期待されず、
大切に扱われないということなのでしょう。

ドイツ、フランス、スウェーデンでは、
「自分は役に立たない」と感じる男子と女子が同程度
というだけでなく、全体の割合が低めという特徴があります。
将来に対する期待にジェンダー差がないだけでなく、
社会の中でそれだけ子どもが大切に扱われている
ということかもしれないです。

日本は男子にかぎると、これら3カ国と同程度です。
日本では男の子はそれなりに期待され、大切に扱われて、
自己肯定感を持てるということなのでしょう。

韓国、アメリカ合衆国は全体の割合が高めに加えて、
「男子>女子」となっています。
なぜこれらの国では、男子のほうが自分は役に立たないと
感じやすいのかは、気になるところです。


日本で女子より男子のほうが将来が期待されることを
示すこととして、大学進学率のジェンダー差が
あるのではないかと思います。
ほとんどの国で「女子<男子」ですが、
日本だけ顕著に「男子>女子」となっています。

「大学進学率のジェンダー比較」


日本は高等教育に対する公的支出が少なく、
大学進学に経済的負担がかかるので、多くの家庭でリソースを
男の子優先にするからだと考えられます。

「教育の機会不平等・原因と結果」

大学など高等教育への日本の公的支出は6年連続でOECD最下位

このように将来に関して男の子と比べて
差をつけられるので、日本の女の子は自分は役に立たないと
感じることが多くなるのではないかと思います。



前近代においては、どこの国でもどんな社会でも、
男の子にだけ将来を期待されました。
家の後継になれるのは男の子だけであることが多いし、
多くの知的職業は男子にだけ開かれていたからです。

他国ではこうした前近代的な男子偏重は
解消されているということだと思います。
日本だけが前近代の名残りがいまだに残っている
ということなのでしょう。


posted by たんぽぽ at 09:10| Comment(0) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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