答えた子の割合の国際比較です。
出典は内閣府の『わが国と諸外国の若者の意識に関する調査』
(2013年)です。
10代の劣等感の国際比較。
— 舞田敏彦 (@tmaita77) 2017年8月22日
日本だけ「男子<女子」なんね。差も大きい。女子への役割期待が低いからかな。 pic.twitter.com/7tJnCIhYkN
図中の国では日本だけが女子のほうが男子より
「役に立たないと感じる」割合が高いです。
ほかの国は男女同程度か「男子>女子」になっています。
他国と比べると日本は、女の子にはあまり将来が期待されず、
大切に扱われないということなのでしょう。
ドイツ、フランス、スウェーデンでは、
「自分は役に立たない」と感じる男子と女子が同程度
というだけでなく、全体の割合が低めという特徴があります。
将来に対する期待にジェンダー差がないだけでなく、
社会の中でそれだけ子どもが大切に扱われている
ということかもしれないです。
日本は男子にかぎると、これら3カ国と同程度です。
日本では男の子はそれなりに期待され、大切に扱われて、
自己肯定感を持てるということなのでしょう。
韓国、アメリカ合衆国は全体の割合が高めに加えて、
「男子>女子」となっています。
なぜこれらの国では、男子のほうが自分は役に立たないと
感じやすいのかは、気になるところです。
日本で女子より男子のほうが将来が期待されることを
示すこととして、大学進学率のジェンダー差が
あるのではないかと思います。
ほとんどの国で「女子<男子」ですが、
日本だけ顕著に「男子>女子」となっています。
「大学進学率のジェンダー比較」
こちらも国際女性の日にちなんでOECDが出していた、高等教育における男女別の就学率。目に見えて男性の方が女性よりも大学に行っているのは日本ぐらい。もっと国際女性の日が日本国内でも盛り上がってほしいよね。 pic.twitter.com/7ifr0neyBu
— 畠山勝太/サルタック (@ShotaHatakeyama) 2016年3月8日
日本は高等教育に対する公的支出が少なく、
大学進学に経済的負担がかかるので、多くの家庭でリソースを
男の子優先にするからだと考えられます。
「教育の機会不平等・原因と結果」

このように将来に関して男の子と比べて
差をつけられるので、日本の女の子は自分は役に立たないと
感じることが多くなるのではないかと思います。
私も親から「女だから大学いかなくていい」って言われたもんな。「弟二人は男だから大学いかせなきゃだけど」って。@北海道 https://t.co/7HRYB2Je2l
— 泉 鈴蘭 (@izumi_suzuran) 2015年8月28日
前近代においては、どこの国でもどんな社会でも、
男の子にだけ将来を期待されました。
家の後継になれるのは男の子だけであることが多いし、
多くの知的職業は男子にだけ開かれていたからです。
他国ではこうした前近代的な男子偏重は
解消されているということだと思います。
日本だけが前近代の名残りがいまだに残っている
ということなのでしょう。