学び舎の歴史教科書を使っている有名中学校に、
「抗議」と称して脅迫レベルのはがきが
大量に遅れられたことをお話したのでした。
「灘、麻布…名門校に右派、安倍首相“お友達”政治家らが“圧力”」
しかも同じ書体のはがきが200通以上送られています。
ある日、見知らぬ人から汚い言葉の抗議ハガキが
大量に届いたら、あなたはどう思うだろうか。
そんなことが、日本を代表する有名進学校で起きていた。
「反日教育」「極左」などと書かれたハガキが200通以上届いた学校もある。
しかも、差出人には安倍晋三首相の人脈に
連なる人物も含まれていた。いま、日本の教育が危ない。
「集団的な脅しにしか思えなかった」
「教員を30年以上やってきたが、こんなことは初めての経験だった」
不気味さを際立たせているのは、抗議ハガキの多くが
同一の書体で宛名と文章が印刷されていたことだ。
国立中学校の教員は「組織的に送付されたものだと
すぐにわかった」と話す。
このような「物量作戦」は右翼の常套手段です。
はがきを送られた学校の教員がすぐ察したように
組織的なもので、同じ文面をコピーして配布し、
大人数でいっせいに送ったものと思います。
慰安婦の否定はならさもありなんです。
「物量作戦」はファックスを使うことが多いですが、
電子メールなどほかの媒体を使うこともあります。
元朝日新聞の記者が、慰安婦の否定派たちを
名誉棄損で訴えた訴訟でも、原告の弁護案に
大量のファックスが送られ、業務妨害になりました。
「慰安婦やはり書いてない」
「元朝日記者弁護団に大量のFAX 弁護士会が非難声明」
2008年の国籍法改正に反対する排外主義者たちも、
国会議員の事務所宛にファックスと電子メールを
合わせて2000通以上も送りつけていました。
「国籍法改正反対派(4)」
「■国籍法改正反対派が送った2000通のメール&FAXに怯えた政治家」
低用量ピルを認可するときも、反対派がパブリックコメントを
大量に送りつけて、業務に影響が出て、
審議が延びたことがあったのでした。
「緊急避妊薬が承認された」
「パブリックコメントの意味」
選択的夫婦別姓の反対派も、自民党の推進はの活動が
活発だった2002年ごろ、推進の議員の事務所に
大量のファックスを送っていました。
「反対派の抵抗 反対派たちの集団ヒステリー」
「選択的夫婦別姓制度の推進」
このような「物量作戦」は、自分たちの主張を
事実と根拠をもって理解してもらおう
というものでないことはあきらかだと思います。
示威行為のために大量に送りつけているのでしょう。
ある意味暴力と同じようなものです。
これで国籍法改正のときのように、
相手が萎縮してくれればしめたものです。
そこまでいかなくても、低用量ピルのときのように
相手の業務が麻痺すれば、それだけでも「成果」です。
最悪でも嫌がらせになって、相手に心理的な
苦痛を与えることができるということです。
有名中学校に大量のはがきを送った人たちが
どのような素性なのかはわからないです。
背後に水間政憲氏という歴史修正主義者がいるようではあります。
「ハガキが届き始めた当初は、中国に進駐した旧日本軍が、
現地で歓迎されているように見える写真などが印刷されたポストカードに、
短い抗議文が書かれていたものがほとんどでした。
ポストカードには『プロデュース・水間政憲』と書かれていました」
水間氏は近現代史の研究家で、慰安婦問題などを調査研究している。
雑誌「WiLL」の16年6月号には、学び舎の教科書を
「トンデモ歴史教科書」と批判する記事を寄稿している。