あのにせ科学批判のかたの「バリアフリーは結局のところ
金と技術の問題」という発言についてです。
「「バリアフリーは結局のところ金と技術の問題」という認識について思ったこと」
ようは、金融安定化政策に理解のない
「左翼」やら「リベラル」やらを叩く
「ねた」にしたかったのだと思います。
「ふだん弱者の権利を叫んでいる彼らこそ
本当は弱者に冷淡なんだ」と冷笑するという、
あのにせ科学批判のかたの、いつものパターンです。
しかしまあ、バリアフリー化だって金と技術ですよって話に戻るわけよな。社会が豊かであることはだいじよ。経済成長しない社会は様々な意味で弱者に冷淡なのよ。「経済成長不要論」の人たちは社会的・経済的弱者に冷淡だよね
— 菊池誠(7/27,30ライブ) (@kikumaco) 2017年6月29日
高度経済成長期に「いまは経済発展が大事」と言って
福祉に予算を回さなかったこと、
「金余り」のバブルの時代になっても、
やはり福祉に予算を回さなかったこと、
そしていまも財源を福祉否定の口実に使う人が多いことを、
このにせ科学批判のかたは、どのように考えるのかと思います。
福祉の充実をつねづね主張しているが、
経済成長に理解がなく否定的な人は
「弱者に冷淡な人」ではないと、わたしは思います。
「わかっていない人」ではあると思いますが。
経済成長が大事だと言って、経済成長ばかり優先させ、
福祉に予算を回すことを否定する人たち、
子ども手当てや生活保護や教育の無償化に対して
「財源」を楯にとって否定する人たち、
こちらは本当に「弱者に冷淡な人」だと思います。
経済成長ばかり考えて、福祉の充実に否定的な、
「本当に冷淡な人たち」は、菊池誠氏のこのツイートを見て
自信を持つだろうと思います。
バリアフリーは結局のところ技術と金で成し遂げるものなので、国が豊かであることは重要だと思う。「親切と善意で成し遂げる」みたいな精神論ではどうしようもないよ
— 菊池誠(7/27,30ライブ) (@kikumaco) 2017年6月29日
「本当に冷淡な人たち」は、いつも自分たちを
批判する福祉の充実を訴える人たちを、
「あいつらこそ弱者に冷淡な人たちなんだ」と
責任転嫁できるし、福祉を否定し経済成長しか考えない
自分たちを、自己正当化できるからです。
福祉否定の真に「弱者に冷淡な人」たちに
自信を持たせることになる菊池誠氏も
「弱者に冷淡」な人のうちになりそうです。
付記:
菊池誠氏の問題のツイートについてのエントリ。
菊池発言をいちおう許容範囲としているが、
菊池発言に悪影響を受ける人が多いことは問題にしている。
「菊池誠氏のバリアフリー論への補足と不安」
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