東京都議会の「男女共同参画社会推進議員連盟」ですが、
とりわけひどいと思ったのは、再発防止のために開くと
言っていたセクハラの研修会を開いていないことです。
「セクハラやじの後に起きたことは何か。壮大にコケてわかった、東京都議会という「伏魔殿」」
騒動に無理やり幕引きをするために、超党派の議員による
「男女共同参画社会推進議員連盟」が約5年ぶりに再発足しました。
この議連には私も入っています。
(BuzzFeed News注:このときの議連会長が
「結婚したらどうだというのは僕だって言いますよ。平場では」
などと発言したため、さらに紛糾した)
議連は、再発防止のためセクハラについての研修会をするとし、
そう報道もされましたが、3年が経とうとする現在、
いまだに研修も勉強会も開かれていません。
「そう報道された」というのは、たとえば2014年9月17日の
朝日新聞には、次のように書いてあります。
「平場なら言う」発言の議連会長がみずから言ったのでした。
「都議会のヤジ問題 再発防止議連会長、自らの発言で陳謝」
議連は17日、急きょ臨時役員会を開催。
野島都議は、会長の立場で取材を受けながら個人的な信条で
発言したとして「大変申し訳ない」と語った。
会長は続け、議連でセクハラ研修などを開くという。
最初からセクハラ野次をまともに対処しよう
なんて気はなかった、ということだと思います。
男女共同参画の議連を復活させたのも、
野次に対する批判が強まっているので、
批判を緩和させるために、なにかポーズを示しておこう
という程度のことだろうと思います。
「結婚しないのかと平場なら言う」なんて
発言をする人物を会長にするというだけでも、
「やる気のなさ」は見て取れるというものです。
「結婚しないのと平場なら言う?」
この発言は、「批判されたからセクハラということに
するけれど、あんなの本来はセクハラではないんだ」
とでも言いたげな、開き直りだと思います。
メインブログの6月26日エントリでも触れましたが、
東京都議会の「男女共同参画社会推進議員連盟」の
現在のウェブサイトが見当たらないこともあります。
検索しても見つかるのは、2009年に活動を中止する前に
作られたコンテンツばかりです。
現在のウェブサイトは、おそらく作っていないものと思います。
ウェブサイトを作って、積極的に活動内容について
情報を発信しようとしないのも、
「やる気のなさ」の現れだと思います。
セクハラ野次を当初からかなり強く批判していた
おときた駿議員は、この議連には参加していないです。
その理由は「やってるふり」感が強かったからです。
あえて議連に参加しないことの是非はあるでしょうが、
この思惑は当たっていたと思います。
「「結婚したらどうだと、平場なら僕だって言う」…カメラの前は『平場』なのか?」
なお、総議員の8割以上が加入して発足した
この男女共同参画議連ですが、私は現段階で加入しておりません。
いかにも
「とりあえず、こういう『入れ物』をつくって、
やってるフリをしてればいいんだろう?」
という思惑を強く感じてしまい、この存在自体に疑問を覚えたからです。
東京都と対称的なのは、生活保護の受給者を威圧する
ジャンパーで話題になった小田原市です。
こちらもメディアで猛批判(と言っても、セクハラ野次に
くらべたら規模はずっと小さい)されたのでした。
「生活保護・威圧のジャンパー」
「生活保護・威圧のグッズ」
「生活保護・ネットの水際作戦」
これで小田原市は事態を重く見たのでしょう。
識者を招いて生活保護に関する勉強会を開いたのでした。
リンク先を見ればわかるように、内容がかなりあり
「本気度」があることを感じさせるものです。
「生活保護行政のあり方検討会(平成29年2月~3月)」
問題を起こさないことも大切ですが、
問題が発覚したときどれだけ真摯に対応するかで、
その自治体の体質を示すのだろうと思います。