東京都議会は「男女共同参画社会推進議員連盟」を、
5年ぶりに復活させたのでした。
この議連の会長が「結婚したらどうだというのは
僕だって言いますよ。平場では」などと言ったので、
また騒ぎになったのでした。
以下に当時の記事をいくつかリンクします。
「都議会のヤジ問題 再発防止議連会長、自らの発言で陳謝」
「「結婚したらどうだと、平場なら僕だって言う」…カメラの前は『平場』なのか?」
「「『結婚したらどう』平場なら僕も言う」 男女参画議連会長」
「『結婚したらどうだ』という話でしょ。僕だって言いますよ、平場では。」
女性蔑視のヤジ問題で揺れた東京都議会が再び混乱している。
再発防止のための会合が16日に開かれたが、
会長に選ばれた自民党の野島善司都議(65)が
「結婚したらどうだとは僕だって言う。平場では」と発言。
他会派の反発を招き、野島都議は17日、
「会長の立場で不適切だった」と陳謝した。
子どもを産み育てにくい人が増えていることは社会問題であり、
行政がそれをいかにして解決するかを考えようというとき、
問題のセクハラ野次「結婚しないのか」が出たのでした。
「東京都議会セクハラ野次」
議論している問題と関係ない個人的なことを
持ち出すだけでも、じゅうぶんセクハラになるでしょう。
それが問題を考察する資質と関係あるかのように
言うのですから、なおさらセクハラだと言えます。
こうした事態に対処するために作った議連なのに、
議連会長が記者会見で「まだ結婚しないのと平場では言いますよ」
と言えば、セクハラ野次の弁護をして
開き直ろうとしているのかと思いたくなります。
「あれは特殊な状況だからセクハラと騒がれるのであって、
本来ならセクハラでもなんでもないことなんだ」と、
問題の矮小化をしているようでもあります。
こんな調子では、なんのために復活させた議連か、
わからなくなるというものです。
「平場」というのは私的な場所のことだそうです。
議連会長は「結婚しないのか」と公的な場所で言ったのが問題で、
私的な場所ならいいとお考えのようです。
私的な会話であっても、子どもを産み育てにくい人が
増えているのをどうするか、社会問題として話している場面で、
「結婚しないのか」なんて言えば、
じゅうぶんセクハラになりますよ。
「男女共同参画社会推進議員連盟」の会長に選ばれ、
問題の「まだ結婚しないのと平場では言いますよ」という
発言をしたのは自民党の野島善司都議です。
男女共同参画のポジションに、自民党から人材を出すと、
このようにおおよそ適切でない人が就くことは珍しくないです。
自民党自体がジェンダー問題について
理解していないこともあると思いますが、
そもそもジェンダー問題に関して適切な理解した人が、
自民党には少ないということだと思います。
一方、塩村都議ら野党会派の都議4人は17日、
ヤジ問題を考える市民との集会に参加。
集会後、塩村都議は「公私に関係なく発言自体が女性差別。
会長には問題をしっかり理解した人が就任すべきだ」と批判した。
付記:
わたしは「まだ結婚しないのと平場では言いますよ」発言を、
お恥ずかしながらずっと知らなかったのでした。
メインブログの6月26日エントリでお話した
バズフィードの記事に言及があって、
それではじめて知って、確認したしだいです。
「セクハラやじの後に起きたことは何か。壮大にコケてわかった、東京都議会という「伏魔殿」」
騒動に無理やり幕引きをするために、超党派の議員による
「男女共同参画社会推進議員連盟」が約5年ぶりに再発足しました。
この議連には私も入っています。
(BuzzFeed News注:このときの議連会長が
「結婚したらどうだというのは僕だって言いますよ。平場では」
などと発言したため、さらに紛糾した
私的な会話での中であっても、
じゅうぶん配慮したいものですね。