婚外子を持つことについての日本とスウェーデンの意識の差です。
内閣府『少子化社会に関する国際意識調査報告者』
(2015年)が出典です。
婚外子に対する意識の日瑞比較。全然違う。 pic.twitter.com/aETHpONCyj
— 舞田敏彦 (@tmaita77) 2017年6月20日
結婚していないカップルが子どもを持つことに
対する抵抗感を訊いています。
スウェーデンでは「全くない」が95.9%です。
「あまりない」を合わせるとほとんど全員です。
「スウェーデンでは婚外子に対する差別がなく、
制度的にも社会通念的にも不利益がないから、
結婚していないカップルが子どもを持つことに抵抗がない」と
よく言われますが、それをはっきりと確認したことになります。
スウェーデンに限らず、欧米の民主主義国のほとんどで、
婚外子、婚内子の区別、嫡出概念というものが
なくなっていることも、よく指摘されることです。
スウェーデンでは平均初婚年齢のほうが、
平均第一子出産年齢より高いです。
かなり古い調査で恐縮ですが、2004年は平均初婚年齢が
女性は31.3歳、男性は34.0歳ですが、
平均第一子出産年齢は28.8歳となっています。
「晩産化がすすむ日本」
「ご存知ですか?ミニ情報 (2004年)」
初出産年齢が高齢化し、女性では、平均年齢が28.8歳、
男性が最初の子供を持つのが平均年齢31.2歳と毎年高齢化の傾向にある。
初婚年齢が女性では、平均31.3歳、男性では34歳と
高齢になっていることが影響していると思われ、
これも古い調査ですが、過去からの年次推移です。
スウェーデンはかなりむかしから
「平均初婚年齢>平均第一子出産年齢」と
なっていることがわかります。
「同棲が多い理由」
スウェーデンの人たちは、子どもがひとりできても、
すぐに結婚(法律婚)しないことが一般的ということです。
子どもの数が増えたり成長したりすると、
法律婚をするカップルが増えていきます。
これは経済的理由で有利になるためと思います。
スウェーデンの人たちにとっての、
「結婚してないカップルが子ども持つ」という問題は、
法律婚によって手当てや税金で有利になるか、
暮らしやすくなるかどうか、ということだと思います。
「子どもが何人を想定しているのかわからないが、
ひとりなら法律婚しないほうが得だろう」という判断で、
「全く抵抗がない」と回答していると想像します。
日本で「全く抵抗がない」が22.4%と4分の1近く、
「あまりない」を合わせると50%ほどになる
ということが、わたしにはむしろ意外でした。
「できちゃった婚」という概念ある日本です。
もっとずっと少ないと、わたしは思っていましたよ。