2017年05月06日

貧困女性問題で風俗を持ち出す

メインブログの5月4日5月6日エントリで触れた、
社会的弱者どうしで自己責任論を振り回すというエントリで、
問題提起として、貧困バッシングに触れています。

「なぜ弱者は連帯できないのか|政治には弱者の支持など必要ないのか」
(はてなブックマーク)

その中に女性の貧困が話題になると「風俗があるからまし」
という意見が出てくるというものがあります。

 
また、貧困女性がニュースで取り上げられる時、
「女性は風俗で働けるからマシ」という意見が必ず出てくる。
(実際は、男性も体を売って稼ぐことができる)
本当は、男女に分かれて互いを叩きあったりせず、
ともに体を売らずに暮らしていける社会を作るために意見を
出し合う方が建設的なのに、決してそうはならない。


以前、女性の貧困対策として、福祉や一般的な雇用を
充実させる代わりに、性産業に従事させればよい
という主張を展開しているかたがいました。
「風俗があるからまし」どころか、積極的に風俗に従事させよ、です。

「女性の権利を訴える方の理想的な性風俗業とは」

現時点でのたまごどんの意見を喋りすぎた気もするが、
一番知りたいことは貧困層の風俗嬢に対する支援策だ。
「彼女たちに今と同等もしくはもっと稼げる職を斡旋する。」
なるほど、素晴らしい解決策です。で、それは具体的にはどんな職業ですか。
「貧困層のためにベーシックインカムを実現すればいい。」
いいアイデアです。で、その財源は?。

オランダ方式以上のアイデアをお持ちの方は、是非たまごどんに教えてください。

まさしく「体を売らずに暮らしていける社会を作るために
意見を出し合う方が建設的なのに、決してそうはならない」
というご意見だと思います。


「女性の貧困対策に性産業」という主張を展開したかたは、
わたしのブログでも議論していました。
このときわたしは、「体を売らずに暮らしていける社会を
作るために意見を出し」ていました。

「女性の権利と性産業従事」

「命や健康を守るうえで必要な人権を保障する」なら、
性産業に従事しなくても女性が生活できるだけの
雇用環境や経済環境を整備することだと思います。

性産業に従事しないと生活が維持できない女性が多いのは、
女性の貧困がそれだけ放置されていることだと言えます。
「社会保障は風俗に敗北した」とか「社会保障を風俗が
肩代わりしている」
とも言われたりもしますが、
政治や行政の失策であり責任だということです。

「若年女性の貧困の深刻(3)」

「女性の性を財源で語る」

福祉や雇用を作り出せず貧困が解決できないのは、政治や行政の責任です。
日本の子どもを持つ女性の賃金は、男性平均のわずか39%です。
OECD加盟国の中では群を抜いて低水準です。
https://twitter.com/kokkoippan/status/460646015662436353

福祉予算のGDP比も、日本はわずか0.6%でOECD平均の3分の1以下です。
「財源が足りない」なんてなにをか言わんやと思います。
日本は貧困対策に無理解で不熱心なだけだと思います。
https://twitter.com/kiyomizu5/status/637884329281093632


ところが「女性の貧困対策に性産業」のかたは、
次のように自説のほうが優れていると主張です。
「体を売らずに暮らしていける社会を作る」ことを
「建設的」とはあまり考えていないのかもしれないです。

「貧困のための性産業従事」

たんぽぽさんが「女性の権利と性産業従事」に書かれたことも解決策です。

>「命や健康を守るうえで必要な人権を保障する」なら、
>性産業に従事しなくても女性が生活できるだけの
>雇用環境や経済環境を整備することだと思います。

私はオランダの売春システムの方が
解決策になるのではと、今のところは考えています。
そこまでいかなくても、彼女たちが持つ労働者としての
基本的な権利を認めるだけで、状況は大きく改善するでしょう。

(2016年02月20日 18:16)
これ以外にオランダ方式には、生活保護受給者の削減と
税収のアップという経済的な効果も期待できます。
私にはオランダ方式の方が、国民の理解も求めやすく、
貧困女性の救済に役立ち、経済的にもメリットの多い
優れた政策だと思えるんですけどねえ。
飾り窓からの引退した後の枠組み設計などで課題は多いでしょうけど。

(2016年02月28日 03:46)

このかたとは性産業や性暴力、慰安婦問題について
だいぶ議論になりましたが、「男女に分かれて互いを叩き」あうほうが
まだましと、思っているのかもしれないです。

「「女性にとって性を売ること」の議論」



付記:

「女性の貧困対策に性産業」のかたは、次のエントリで
少し触れましたが、典型的な社会の既得権益層です。
社会的弱者とは言えないので、「弱者どうしの殴り合い」
というわけではないです。

「大衆迎合主義の精神構造」

posted by たんぽぽ at 23:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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