2017年04月16日

労働時間と労働生産性の関係

労働時間と労働生産性の関係についての国際比較の図があります。
これを見てみたいと思います。


 
日本のプロットは、労働時間が右端で、
調査対象国の中でとくに長いことが示されています。
労働生産性は中の下くらいのところです。
日本は労働時間が長いわりに、労働生産性が低いという
よく言われていることが、ここでも確認できることになります。

原因は55年体制時代の労働習慣が、
いまだに幅を利かせていることにあるでしょう。
より具体的には、長時間労働が蔓延していて、
ワークライフバランスが不徹底なことや、
女性人材の登用が遅れていること、
既婚男性中心の賃金体系などがあります。

「賃金格差と低い労働生産性」
「女性の活躍度と労働生産性」
「労働生産性と男女共同参画(3)」


国際的に見ても、労働時間が長い国ほど、
労働生産性が低いという、負の相関があります。
労働時間が短い国は、質を高める努力をしていて、
物量よりも質の生産活動をしているものと思います。
労働時間が長い国は、物量に任せるという
開発途上国的な生産活動をしているのでしょう。

「人口ボーナス・オーナス」
「人口ボーナス・オーナス(2)」

上述の図の縦軸(労働生産性)は、労働者ひとりあたりです。
労働者ひとりあたりでも、労働時間1時間あたりでも、
労働生産性の比較状況はあまり変わらないです。
よって縦軸を労働時間1時間あたりにしても、
最初の図のプロットの分布はほぼ同様になるでしょう。

OECD加盟諸国の1人あたりGDP(2014年/34カ国比較)

OECD加盟諸国の単位時間あたり労働生産性(2014年/34カ国比較)


posted by たんぽぽ at 14:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治・社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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