なんでも否定するという主張をしています。
民進党から離党した長島昭久議員が、
そのようなことを言ったので、それを受けてのことです。
離党した長島議員が言っていたことの中で、要するに今の民進党は政府の政策案に対して「全否定」なのがまずいと。実際、はなから全否定で臨むと「折り合う点を探す」という民主主義本来のあり方が実現できず、最後は数で押し切られて終わっちゃうわけです。そんなことは分かってるはずなんだけど
— 菊池誠(5/13,14,20ライブ) (@kikumaco) 2017年4月10日
このツイートにすぐ反論が来ます。
2016年度の法案成立率は95%で、ほとんど否定されていない。
民主党政権時代の2012年度は、自民と公明が反対ばかりして
法案成立率は50%程度だったというものです。
@kikumaco うわ、フェイクニュース。2016年度の政府提出の法案成立率、成立率は95%ですよ。どこが全否定なんですか。
— 忍者フラクタル (@tv6m_3) 2017年4月11日
民主党政権末期(2012年度)なんて自公の反対ばかりで、成立率は約50%ですよ。その面下げて全否定とか言ってるの。
そうしたらにせ科学批判のかたは、
共産党でも9割の法案に賛成していることを、
むかしから知っていると、さらりと言ったのでした。
@tv6m_3 共産党でも90%以上の法案に賛成していたことは大昔から知っています。たぶん、今もそうだと思います
— 菊池誠(5/13,14,20ライブ) (@kikumaco) 2017年4月11日
それを知っているなら、なぜに「今の民進党は
政府の政策案に対して「全否定」」とか、
「はなから全否定で臨む」などと言うのかと思います。
野党はじつは、与党の法案のほとんどに
賛成していることを承知の上で「野党はなんでも反対する」
などと言ってのけたことになります。
「野党は反対ばかり」というイメージの人は多いので、
こう言われると信用する人も多いだろうと思います。
「野党は反対ばかりでだめな連中」という印象を
持たせるために、意図的に偏ったことを
言っているのではないかという気がしてきます。
最初の長島昭久の「全否定」という言は、
自分がとくに成立させたいと思った政府法案のいくつかが、
党から否定された、というだけだと思います。
長島昭久はあきらかにミギ寄りですから、
自分が賛成したいと思っている政府法案に、
党から反対の方針を出されることもあるのでしょう。
にせ科学批判のかたは、右翼議員の偏った主張に乗っかって、
「野党は反対ばかり」というイメージを広めようとする
「自称左翼」ということになるでしょう。
付記:
法案成立率の推移。
「法案成立率の推移(179回国会(2011/10/20~12/9)~191回国会(2016/8/1~8/3))」
「最近における法律案の提出・成立件数」
民主党政権最後の181回は、閣法の提出件数10のうち
成立したのが5件で、成立率はちょうど50%です。
その前の180回と179回も、成立率は7割を超えず、
自民党・安倍政権になってからの成立率と比べると低めです。
安倍政権の2016年の最後(192回)はグラフにないので、
内閣法制局のサイトを見ると、閣法の提出件数19件のうち
成立は18件で、成立率は94.7%です。
その前の189回と190回(2016年)も、成立率はそれぞれ
88.0%と89.3%で、9割近くになっています。