2017年03月06日

女性が少ない最高裁判所

2015年12月に、現行の夫婦同姓の強制を合憲とする
最高裁判決が出たとき、最高裁判所の裁判官に
女性が少ないことが問題となったのでした。

「最高裁判決・ジェンダー不均衡」

最高裁判所のジェンダー不均衡について、
詳しく書いた記事があります。
判決のすぐあとなので、1年以上前の記事になりますが、
見てみたいと思います。

「夫婦同姓「合憲」判断「人の選択肢を認めないのは静かなる加害者」」

 
日本の最高裁判所における女性判事の歴史ですが、
過去に任命されていた人を含めても、数えるほどです。
そしてびっくりするくらい歴史が浅いです。

初めて女性の最高裁判事が登場するのは1994年です。
それ以前はひとりもいなかったということです。
冷戦崩壊まで女性の最高裁判事がいなかったというのは、
これでよく立ち回っていたというか、衝撃的だと思います。

女性の最高裁判事は現在いる3人を含め、これまでに5人しかいない。
女性初の最高裁判事は、旧労働省で婦人少年局長だった
高橋久子氏(故人)で、1994年から97年まで務めた。
その後、旧厚生省の官僚で社会保険庁長官だった
横尾和子氏が2001年から08年まで務めたが、
彼女たちの時代はそれぞれ15人中ただ1人の女性だった。


ふたり目の女性裁判官は2001年です。
初の高橋久子氏は1994-97年の4年間、
次の横尾和子氏は2001-08年の8年間を務めました。

1998年から2000年までの3年間は、女性の裁判官は
15人中ひとりもなく、「空白」の時期だったことになります。
そして21世紀に入っても2009年まで、
女性裁判官が15人中ひとりだけという状況が続きます。

現在も判事を務める櫻井氏が横尾氏と入れ替わりで就任。
10年に、裁判官を経て慶應義塾大学法科大学院教授などを務めた
岡部氏が判事に就任して女性が2人に。
13年には鬼丸氏が弁護士出身の女性として初めて就任し、
女性最高裁判事が3人になった。

女性の最高裁判事はふたりになったのは2010年、
2013年に3人になり現在にいたります。
女性の最高裁判所判事は、過去現在を通じて5人だけです。
最高裁判所がここまで「男社会」だというのは、
わたしも思っていなくて、とても衝撃的です。


女性の最高裁判事は出身別で見ても、官僚と、学者と弁護士で、
裁判官から直接就任した人はいないです。
最高裁判所は女性を締め出している様子が伺えます。

過去も合わせた女性最高裁判事5人のプロフィルを見てみると、
3人が官僚出身で、あとは学者と弁護士出身。
裁判官から直接就任した人はいない。

裁判官の全体では、女性の割合は18.6%です。
2割に満たないので、これ自体少ないのですが、
その中にあっても、最高裁判所の女性裁判官の少なさは
きわだっていることになります。

最高裁判所によると、14年12月1日現在、
裁判官の人数は3782人で、そのうち女性は703人。
割合にすると18.6%で、裁判官の約5人に1人は女性の時代なのに、
女性の最高裁判事はこれだけ少ない。


最高裁判所がこれくらい「男社会」であれば、
選択的夫婦別姓の国家賠償訴訟で、因襲的な判決が出るもの
無理もないことなのかもしれないです。

元民主党の衆院議員で、民法772条による
無戸籍児家族の会代表の井戸まさえさんは憤る。
「女性が15人中3人という構成は、人口比に照らしてもおかしい。
判決も今を生きる女性たちの苦しみに寄り添っていない。
人の選択肢を認めないということは、静かなる加害者です」

最高裁裁判官15人の判断


世界経済フォーラムのジェンダーギャップ指数も、
裁判官の数、とくに最高裁判官の数も
調査項目に入れてみてはと思います。
(いまのところ入っていない。)

裁判官の女性の割合は、議員や管理職の女性の割合ほどには
話題にならず、目立たないですが、大事なことだと思います。


posted by たんぽぽ at 22:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 法律一般・訴訟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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