2017年03月02日

親子別姓・子どもの苗字観

「選択的夫婦別姓を認めると、親子別姓になって問題だ」というのは、
反対派(非共存派)がよく主張することです。
これについては、いくつも反論が出ていることです。

親子きょうだいで別姓でも、なんら問題がないという例が
またあるので、ご紹介したいと思います。
(2016年2月で、1年前の記事で古いのが恐縮ですが。)

「兄弟で別姓「兄ちゃんみたいに変えようかな」 揺れる「姓」の価値観」

 
親子で別姓になった経緯はつぎのようです。
再婚のときに改姓したけれど、連れ子は旧姓のままでいたのでした。

ニシザワヨウコさん(38)は9年前、
離婚によって2人の息子とともに旧姓「ハシノ」となった。
5年前の再婚でヨウコさんだけが新しい姓の「ニシザワ」となり、
姓が変わるのを嫌がった長男(15)と次男(10)は「ハシノ」のまま。
その後、生まれた長女(3)は「ニシザワ」だ。


両親と苗字が異なる子どもたちですが、親子で別姓であることを、
ぜんぜん気にしてなく、なんら問題を感じていないです。

長男は最近、高校受験を機に自ら希望して「ニシザワ」姓に変更した。
ヨウコさんは感慨深かったが、夫と長男は「それで何か変わる?」。
長男は学校で、こう「宣伝」したという。
「俺、名字が変わったんだ、イェーイ!」

現在は、小学4年生の次男だけが「ハシノ」だ。
「僕も兄ちゃんみたいに高校に行くとき変えようかな、
それとも中学になったら変えようかな? まぁ、まだいいや!」と次男。
姓は「家族を表すもの」というより、
「自由に選べるもの」という感覚のようだ。

最初は旧姓のままだった息子が、きゅうに親の婚氏に
改姓したくなった事情はわからないです。
この息子たちにとって「苗字は必要に応じて
便利なほうを名乗ればいい」「親子で別姓というのは、
便宜のための選択肢がある」くらいの感覚なのでしょう。

選択的夫婦別姓の反対派(非共存派)が主張する
親子別姓で深刻な問題があるというのは、
現実ではなく、彼らのあたまの中で作り上げた
観念にすぎないことが、ここでも示されています。


このケースは、女性が2度の結婚とも夫の苗字に改姓しています。
2度目の結婚は親の改姓によって、子どもと別姓になっています。
反対派(非共存派)の「あるべき結婚」しかしていないけれど、
親子で別姓になることは、留意することだと思います。


posted by たんぽぽ at 22:38| Comment(2) | TrackBack(0) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
「親子で名字が違うなど子供が可愛そうだ!」と主張される方は是非選択制夫婦別姓に賛成していただきたいですね。
ブログのパターンで「いや!こんな状態は子供の生育に関わり親に不信感を抱く」
らしいですから、是非選択制夫婦別姓を導入して親子を同姓にする事を可能にするべきなのですよ。
Posted by わんわん at 2017年03月25日 11:23
こちらにコメントありがとうございます。

>是非選択制夫婦別姓を導入して親子を同姓にする事を可能にするべきなのですよ

この記事のケースでは、選択的夫婦別姓が認められないと、
親子で同姓にならないですからね。
同姓強制のせいで親子で苗字が異なることがある、
ということを、想定していないということだと思います。

選択的夫婦別姓の反対派はあまりに思考が画一的で、
想定していないありえるケースがたくさんあると思います。
Posted by たんぽぽ at 2017年03月25日 19:08
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