2016年12月18日

安倍首相・途上国女性に支援

12月13日に安倍晋三首相が、国際会議WAW!で、
開発途上国の女性のために30億ドルの支援をする
ということを表明したのでした。

「安倍首相、途上国女性に30億ドル超の支援を表明」

報道は短いので全文引用します。

 
「女性が輝く社会」の実現に向けた国際会議、「WAW!」が
13日から始まり、安倍総理は、発展途上国の女性のために
30億ドル以上の支援を行う考えを明らかにしました。

「途上国における女性のために、2018年までに
総額約30億ドル以上の取り組みを着実に進めることを
この場で表明いたします」(安倍晋三 首相)

「国際女性会議WAW!」は、日本政府が2014年から
毎年実施しているもので、今回はリオデジャネイロオリンピックで
金メダルを獲得した伊調馨選手らも参加しました。

安倍総理が挨拶で、小池都知事について
「わが党の候補を打ち破ったが祝福したい」と述べると、
会場からは拍手が起こり「複雑な心境だが女性の新たなリーダーの出現が
世界に大きな影響を与えると思う」と語りました。(13日18:07)


安倍晋三首相は、国際社会で「女性の権利の理解者」を
アピールすることは上手になったというのが、わたしの印象です。

最後の小池百合子都知事についての言及なんて、
歯の浮くような美辞麗句だと思います。
わたしに言わせれば、どこまで本気で思っているのかと思うところです。
会場からは拍手が起こったというので、
聴衆のみなさんは、真に受けたのだろうと思います。


日本国内の事情を知っているかたから見れば、
見事に騙されていると感じるのではないかと思います。
安倍首相は因習・反動的な家族思想の支持者であり、
ジェンダー平等に反対する言動を続けてきたからです。

最近でも、保育所不足の現状を把握していなかったし、
国会議員のクォータ制の導入にも不熱心です。
人口政策として、3世代同居の支援を指示したりもしています。

「「保育園落ちた」国会で議論」
「国会議員にクォータ制導入を」
「3世代同居で少子化対策?」

自民党レベル、政権レベルになるともっと顕著です。
選択的夫婦別姓を認めない配偶者控除を廃止しない
政治男女均等法案に反対性的少数者の理解増進法案に反対です。
党内、政権内のこうした動きに対して、
安倍晋三首相が積極的に対処しているわけではないです。


開発途上国への支援に関しては、国内における
家族・ジェンダー政策はおそろかなのに、外国には惜しげもなく
お金を配るのか、というご意見もあると思います。


国内政治の場合は、具体的に政策を考え、
実行する必要がありますが、外国に対してはお金を出すだけで、
政策まで考えなくてよいので気楽なのだろう、
というのが、わたしの思うことです。

外国人は事情を知らないことに加えて、
この意味でも、国内より外国に対してのほうが、
「女性の理解者」をアピールしやすいということです。


2015年8月のUNウィメンの日本事務所開会式でも、
安倍晋三首相は式に出席して、挨拶をしていました。
2013年9月の国連総会でも、安倍晋三首相は
女性の人権をアピールする演説をしていました。

「UNウィメン開設式で安倍が挨拶」
「女性の人権をアピール?」

安倍晋三首相が国際社会で「女性の理解者」を演じるのは、
今回に始まったことではないわけです。
そういうことがあるたびに、わたしはしらじらしいと感じたものです。
これをご覧のみなさんも、同様だろうと思います。


しらじらしいと思っても、「女性の権利の理解者」を
アピールする姿勢は、民進党はじめ野党も
もっと見習ったほうがいいだろうと思います。
野党各党はこういうところで遅れを取ることで、
与党と支持に差をつけられるのもあると思うからです。

民進党や野党が女性の権利の理解者をアピールした場合、
安倍晋三がアピールするよりは、
内実があるだろうということも言えると思います。


posted by たんぽぽ at 08:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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