開発途上国の女性のために30億ドルの支援をする
ということを表明したのでした。
「安倍首相、途上国女性に30億ドル超の支援を表明」
報道は短いので全文引用します。
「女性が輝く社会」の実現に向けた国際会議、「WAW!」が
13日から始まり、安倍総理は、発展途上国の女性のために
30億ドル以上の支援を行う考えを明らかにしました。
「途上国における女性のために、2018年までに
総額約30億ドル以上の取り組みを着実に進めることを
この場で表明いたします」(安倍晋三 首相)
「国際女性会議WAW!」は、日本政府が2014年から
毎年実施しているもので、今回はリオデジャネイロオリンピックで
金メダルを獲得した伊調馨選手らも参加しました。
安倍総理が挨拶で、小池都知事について
「わが党の候補を打ち破ったが祝福したい」と述べると、
会場からは拍手が起こり「複雑な心境だが女性の新たなリーダーの出現が
世界に大きな影響を与えると思う」と語りました。(13日18:07)
安倍晋三首相は、国際社会で「女性の権利の理解者」を
アピールすることは上手になったというのが、わたしの印象です。
最後の小池百合子都知事についての言及なんて、
歯の浮くような美辞麗句だと思います。
わたしに言わせれば、どこまで本気で思っているのかと思うところです。
会場からは拍手が起こったというので、
聴衆のみなさんは、真に受けたのだろうと思います。
日本国内の事情を知っているかたから見れば、
見事に騙されていると感じるのではないかと思います。
安倍首相は因習・反動的な家族思想の支持者であり、
ジェンダー平等に反対する言動を続けてきたからです。
最近でも、保育所不足の現状を把握していなかったし、
国会議員のクォータ制の導入にも不熱心です。
人口政策として、3世代同居の支援を指示したりもしています。
「「保育園落ちた」国会で議論」
「国会議員にクォータ制導入を」
「3世代同居で少子化対策?」
自民党レベル、政権レベルになるともっと顕著です。
選択的夫婦別姓を認めない、配偶者控除を廃止しない、
政治男女均等法案に反対、性的少数者の理解増進法案に反対です。
党内、政権内のこうした動きに対して、
安倍晋三首相が積極的に対処しているわけではないです。
開発途上国への支援に関しては、国内における
家族・ジェンダー政策はおそろかなのに、外国には惜しげもなく
お金を配るのか、というご意見もあると思います。
安倍首相、途上国女性に30億ドル超の支援を表明 News i - TBSの動画ニュースサイト https://t.co/8jm0RwXXt3
— メディシス (@Medicis1917) 2016年12月13日
自国における「女性活躍」は疎かにしているのに、外にバラ撒く時は相変わらず即決なんですね。税金は総理のポケットマネーではありませんよ。
国内政治の場合は、具体的に政策を考え、
実行する必要がありますが、外国に対してはお金を出すだけで、
政策まで考えなくてよいので気楽なのだろう、
というのが、わたしの思うことです。
外国人は事情を知らないことに加えて、
この意味でも、国内より外国に対してのほうが、
「女性の理解者」をアピールしやすいということです。
2015年8月のUNウィメンの日本事務所開会式でも、
安倍晋三首相は式に出席して、挨拶をしていました。
2013年9月の国連総会でも、安倍晋三首相は
女性の人権をアピールする演説をしていました。
「UNウィメン開設式で安倍が挨拶」
「女性の人権をアピール?」
安倍晋三首相が国際社会で「女性の理解者」を演じるのは、
今回に始まったことではないわけです。
そういうことがあるたびに、わたしはしらじらしいと感じたものです。
これをご覧のみなさんも、同様だろうと思います。
しらじらしいと思っても、「女性の権利の理解者」を
アピールする姿勢は、民進党はじめ野党も
もっと見習ったほうがいいだろうと思います。
野党各党はこういうところで遅れを取ることで、
与党と支持に差をつけられるのもあると思うからです。
民進党や野党が女性の権利の理解者をアピールした場合、
安倍晋三がアピールするよりは、
内実があるだろうということも言えると思います。