2016年10月10日

都市部に集中する待機児童

メインブログの10月8日エントリで、
待機児童が2年連続増えたことをお話しました。

「待機児童・2年連続増加」

一連の記事では、待機児童が増えたのは、
大都市圏や地方の主要都市に多いという指摘があります。

 
https://flic.kr/p/LYCcKC
待機児童がいるのは386市区町村で、全体の74.3%は
首都圏と近畿圏、政令市・中核市に集中。
前年より100人以上増えたのは岡山市、高松市など10市区、
逆に100人以上減ったのは千葉県船橋市、熊本市など12市区だった。

最も多かったのは、東京都世田谷区の1198人(前年比16人増)で、
以降は岡山市の729人(同595人増)、那覇市の559人(同20人増)の順。

とくに多いのは東京都で、待機児童の全体の3分の1以上です。

http://www.asahi.com/articles/ASJ9251BLJ92UTFK00P.html
待機児童は都市部に集中している。
とりわけ全体の3分の1以上を占める東京都内は、
保育施設をつくってもつくってもニーズに追いつかない状況だ。

これらは容易に予想できることだと思います。
人口減少で全国の子どもの数は減っていますから、
待機児童が増えるのは、人口が流入する大都市圏や
地方の主要都市ということになります。

都道府県別の待機児童数(人)

認可保育施設に入れなかった子どもの多い自治体


これに加えて大都市は過密で地価も高いので、
保育所を新しく建てる余地が少ないことがあります。

http://lacrima09.web.fc2.com/figs2/taikijidou-increment5.html
待機児童数が全国最多の1198人になった東京都世田谷区。
私有地に定員100人規模の保育施設を整備するには、
必要な約1千平方メートルの土地の賃料に年間1500万円かかる。
同区は20年間で必要となる3億円のうち
2億円を独自に補助する制度もつくったが、
予算には限界もあり、思うように整備が進まない。

学校や公園などの公有地を活用し、
10年度以降で35の保育施設を整備してきたが、
「公有地はすでに使い果たした」と区の担当者。


日本の保育所は欧米の民主主義国と比べると、ずっと貧弱です。
子どもひとりあたりの面積を見ても、日本の保育所は
欧米の民主主義国の保育所よりずっと狭いです。

「保育所が増えない理由」
「保育の質の評価に関する研究」

子ども1人当たりの面積について例を挙げると、
アメリカのワシントン州は4.64㎡(1~11ヶ月)、3.25㎡(1歳以上)、
フランスのイヴィリン県は、総面積が10~12㎡、
子ども専用区域が6~8㎡、知育室が3~4㎡、
ストックホルム市は7.5㎡であるのに対し、
日本は、わずか乳児室が1.65㎡、ほふく室が3.3㎡、
保育室又は遊戯室が1.98㎡しかない。

また、屋外施設面積は、カリフォルニア州、ワシントン州が6.96㎡、
フランスのパリ市は6.67㎡、ドイツのザクセン州は10㎡、であるのに対し、
日本はわずか3.3㎡にすぎない。

大都市はどこの国もそれなりに過密でしょう。
日本は諸外国よりずっと保育所の面積を狭くしているのに、
他国並みかそれ以上の待機児童に悩まされている、
ということを指摘しておきます。


posted by たんぽぽ at 22:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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