出典は厚生労働省の『国民生活基礎調査』(2015年)です。
年収などの客観的な数値でなく、本人がどう感じるかを訊いています。
生活困窮世帯の増加。
— 舞田敏彦 (@tmaita77) 2016年7月12日
「失われた20年」の可視化は,こういうデータでもできる。 pic.twitter.com/FxgRymOJZp
1990年から2015年までの25年のデータが示されています。
目につくのは「大変苦しい」がほぼ単調に増えていることです。
1990年ごろは10%程度ですが、2015年の現在は25%程度に増えています。
「苦しい」も増加傾向で、1990年の25%程度から、現在は30%程度です。
「苦しい」と「大変苦しい」を合わせると、
1990年は35%程度でしたが、2015年は半数を超え6割近いです。
代わりに減ったのは「普通」です。
1990年は半数以上でしたが、2015年の現在は35%程度です。
「失われた20年」は人びとの意識の上でも、
「生活が苦しくなった」と感じる人が増えていることがわかります。
最後の3年間(2013-2015年)は安倍政権の時代です。
経済政策によって景気がよくなり雇用が増えたと言われますが、
「大変苦しい」と感じる人は目立って減ってはいないです。
民主党政権時代の2011年から「大変苦しい」の増加が
鈍化し始めたと言えて、安倍政権時代と民主党政権時代とで
「大変苦しい」の割合はほぼ同程度で、横ばいが続いていると言えます。
安倍政権時代に生活苦が緩和されたと感じる人は
ほとんどいないということになりそうです。
「アベノミクスで暮らしが良くなったと言えない」と思っている
一般市民が多いことは示していると思います。