2016年06月20日

日弁連・民法改正の院内集会

5月19日に日本弁護士連合会(日弁連)が主催する
民法改正を求める院内集会があったのでした。
4月13日に行なわれたmネットが主催の院内集会とはべつものです。

「夫婦同氏の強制及び再婚禁止期間に関する民法改正を求める院内集会」

「枝野幹事長「当たり前のことが当たり前のように通るように頑張る」
夫婦同氏の強制及び再婚禁止期間に関する民法改正を求める院内集会」




http://www.ne.jp/asahi/m/net/info.html

夫婦同氏の強制及び再婚禁止期間に関する民法改正を求める院内集会
日弁連が民法改正の院内集会を主催するのは珍しいと思います。
2015年12月の夫婦同姓を合憲とする最高裁判決や、
2016年2月の女子差別撤廃委員からの勧告、
そして安倍政権による憲法改正の可能性に対する危機感で、
民法改正に関する動きは、あちこちでさかんになっているようです。
動きが活発になるのは大いに結構だと思います。

「夫婦別姓訴訟違憲判決ならず」
「CEDAW日本審査・民法改正」
「自民改憲草案・両性の合意」
「自民改憲草案・家族思想」


記事に出ている民進党の議員のコメントを見ていきたいと思います。

枝野幹事長は、選択的夫婦別氏の問題を
「1993年初当選のときから公約に掲げて、
こんなに時間がかかるとは思わなかった。いま党内で若手が頑張っている。
当たり前のことが当たり前のように通るように頑張っていきたい」と述べた。

20年以上前に、2016年になってもまだ実現しないと
予想するかたは、おそらくほとんどいなかったと思います。
反対派(非共存派)がここまで頑迷極まりなく、
かつ強い影響力を持っていることも予想しなかったでしょう。

反対派(非共存派)の抵抗、すなわち差別的法規を維持する
因習・反動の力がそれだけ強いということです。
わたしは民法改正の問題に関わりだした最初のころから、
反対派は説得不能だと気がついてはいました。
(まわりの推進派たちの理解は得られなかったですが。)

「反対派と議論すると...」
「自民党法務部会の実態」

2016年の現在、夫婦同姓が強制されるのはほぼ日本だけです。
すでに歴史に残るレベルですが、記録はまだまだ更新しそうです。
因習的カチカンが差別を続ける「負の歴史」を作ったという意味で、
反対派は「じゅうぶんよくやった」と言えそうです。

「世界の夫婦別姓」
「夫婦別姓・国連の勧告の記事(2)」

夫婦の姓を巡る各国の状況

気がついていなかったのは民主党のていたらくですね。
政権をとってから一度も民法改正法案を提出ぜず終わるという
茶番になるとは思っていなかったです。


「選択的夫婦別氏については民進、共産、生活、社民の4党共同で
法案を提出しているが、これについて、与党は提案理由説明すら拒否する状態で、
非常に残念だ」と心境を述べた。

野党が民法改正法案を提出しても、与党は審議さえしようとしない、
これはいつものことなので意外性はないです。
野党による法案提出が「年中行事」と化すのはこのためです。

「民法改正法案・野党共同提出」


なぜ自民党は審議しないかというと、
まともに議論したら反対派は推進派にかなわないからです。
2月29日の衆院予算委員会についての産経新聞の記事が
そのあたりをはっきり書いたと思います。

「夫婦別姓は共産主義のドグマ?」
安部首相のまともに取り合わない対応を「安全運転」とも書いていて、
選択的夫婦別姓に関してまともに議論したら、
反対派(非共存派)はぜんぜんかなわないことも、
産経新聞はよくわかっているもののようです。


西村衆院議員は、「これまで何度も選択的夫婦別姓などの
民法改正法案の提出者になってきたが、もうこれ以上待てない
という気持ちでいっぱいだ」と率直な心境を述べた

「これ以上待てない」というかたは多数いると思います。
わたしがサイトを作り始めた2004年でさえ、
すでに「一刻も早く実現を」という状況でした。
「これ以上待てない」と言われ始めてからでさえ、
もうだいぶ経っていると思います。

「家族思想信仰」を奉じる反対派(非共存派)たちは、
結婚改姓したくないというかたたちの思いを
ひたすら踏みにじり続けることに血道をあげ続けて、
効果を発揮してきたということにもなります。


ぜったいにあきらめないで道理を通さないといけないと思う。
無理が通った分、道理が引っ込む。
夫婦同氏の強制はおかしい、選択できる社会をつくっていきましょう。
みんなでどんな立場を超えてワンボイスで社会にむかって
道理を正義を公正を問いかけていきたい」と力強く会場に呼びかけた

選択的夫婦別姓が認められないというのは、
まさしく「無理が通れば道理が引っ込む」だと思います。
反対派(非共存派)の主張には、根拠らしい根拠はなく、
宗教的な信仰にもとづいてヒステリックに反対するだけだからです。

「事実と根拠を示して説得すれば、人は必ず理解する」という
素朴な「理性信仰」はここに崩れることになります。


posted by たんぽぽ at 23:02| Comment(0) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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