2016年05月31日

夫婦別姓は共産主義のドグマ?

2月29日エントリで、安倍晋三首相が野党時代に
「夫婦別姓は左翼かつ共産主義のドグマ」などと
言ったことをお話したのでした。

この「共産主義のドグマ」発言は、国会で質疑もされたのでした。
3か月前の記事で古いですがご紹介します。

「安倍首相のらりくらり… 夫婦別姓めぐり民主・岡田代表がネチネチ追及」




産経の記事は短いので全文引用します。

「夫婦別姓は左翼的かつ共産主義のドグマ」-。
安倍晋三首相は29日の衆院予算委員会で、
選択的夫婦別姓に関する自身の発言をめぐり、
民主党の岡田克也代表から受けた追及をのらりくらりとかわした。

岡田氏は、首相が平成22年に月刊誌「WiLL」
(ワック)における対談で「夫婦別姓は家族の解体を意味する。
家族の解体が最終目標であって、家族から解放されなければ人間として
自由になれないという左翼的かつ共産主義のドグマだ」と述べたと紹介。
首相に真意を説明するよう求めた。

首相は「突然の質問なので後ほど確認させていただきたい」と
直接の言及を避けたが、岡田氏は「先進国で結婚したら
同じ姓にしなければいけないと強制している国は日本だけだ。
なぜ固執するのか」と挑発。

それでも首相は「(夫婦別姓を認めない民法の規定を合憲とした)
最高裁判決における指摘や国民的議論の動向を踏まえながら
慎重に対応する必要がある」と真正面から取り合わず、安全運転に終始した。


質疑したのは民主党(当時)の岡田克也代表です。
「「先進国で結婚したら同じ姓にしなければいけないと
強制している国は日本だけ」と、押さえるところを押さえています。

選択的夫婦別姓が認められないのは、ほとんど日本だけです。
夫婦別姓が選択できることは、とっくのむかしから
グローバルスタンダードになっていると言えます。

「夫婦別姓・国連の勧告の記事(2)」
「世界の夫婦別姓・2010年代の動向」
「選択的夫婦別姓でガラパゴス」
「日本の同姓強制と諸外国の現状」

夫婦別姓が共産主義というなら、欧米の民主主義国を始め
世界中のほとんどの国が「共産主義」になります。
ドイツのように冷戦が崩壊してから、選択的夫婦別姓が
認められた国はどうなるのかと思います。

夫婦別姓が「左翼的」だというのなら、
やはり世界中のほとんどが「左翼的」になります。
グローバルスタンダードが「左翼的」に見えるくらい、
日本は右翼的であるということになりそうです。


記事では「ネチネチ追及」とか「挑発」とか書いていて、
岡田克也がけしからんことを訊いているかのようですが、
それは「産経新聞の立場」ということになるのでしょう。
問題があるのは、まともに取り合わない安倍首相のほうです。

「国民の議論を踏まえて慎重に検討」という
こういうときの反対派(非共存派)の「お約束」のセリフは、
「真正面から取り合わ」ない「のらりくらり」の対応だ
ということは、産経新聞も認めるみたいです。
ようは「反対」であり、検討する気さえないことを裏書したと思います。

「LGBTの差別解消に「慎重」」

安部首相のまともに取り合わない対応を「安全運転」とも書いていて、
選択的夫婦別姓に関してまともに議論したら、
反対派(非共存派)はぜんぜんかなわないことも、
産経新聞はよくわかっているもののようです。



posted by たんぽぽ at 23:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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