2016年03月19日

スウェーデンは強姦大国?(3)

3月13日エントリ3月14日エントリの続き。

スウェーデンはなぜ強姦の認知件数が飛び抜けて多いかですが、
それは刑法第6章で定められた「強姦罪」によって
強姦と認定される性暴力の範囲が広いことによります。
以下のエントリでそのあらましを簡単に紹介してあります。

「スウェーデンをディスるコピペに対する疑問。」

「ウィキリークスのアサンジ強姦事件」

これはとりもなおさず女性の権利がそれだけ認められているので、
性暴力の取り締まりが厳しいということだと思います。



http://d.hatena.ne.jp/seijotcp/20060601/p2
この論文では、スウェーデンでは婚姻例外は適用されないので
夫婦間でも強姦がカウントされること、届け出された時点で
件数にカウントされること、強姦の回数分カウントされるため
たとえば同じ人に100回強姦されたら100件とカウントされること
(夫婦間で長期間「強姦」があったことが発覚したら、大きくはねあがる)、
一度カウントされた場合、誤認だとわかっても数値の上では訂正されないこと、
未遂でもカウントされること、本人の申告だけではなく第三者で届出可能なこと、
強姦と殺人を同時にすると殺人1+強姦1で数えられること、
男女間の性交に限定せずオーラルセックスなども含まれるため、
日本では「猥褻行為」や「痴漢」などとされるものも
カウントされることなどなど、要するにスウェーデンは強姦に対しての
判定が厳しいがゆえに強姦の率が数値上多くなっているのであって、
その数値をもってして単純に比較はできないということが指摘されている。

http://frihet.exblog.jp/15892036/
スウェーデンの強姦罪はきわめて厳しく、性交渉をする際、
相手の合意に反して避妊具をつけなかったり、酒に酔ったり、眠っていて、
意識がもうろうとしている相手とセックスをしたら、「強姦罪」となる。
EU加盟国の強姦件数で、スウェーデンがトップであるというのも、
ここに一因がある。日本をはじめ多くの国で、
「コンドームをつけてと言っても、彼はつけてくれなかった」は日常茶飯事だ。
コンドームをつけなかったことで強姦罪で起訴されるなどとは、
予想だにできない男性が多いはずだ。


日本では夫婦や親族間の強姦が認められないです。
そして夫婦や親族間は起こりうる可能性が高い上に
長い期間にわたって繰り返されることも多いです。
そしてスウェーデンでは繰り返された回数だけ、
強姦の件数としてカウントするので、これだけでスウェーデンの
強姦の認知件数は統計上とても多くなることになります。

日本では誤認や未遂は強姦発生の件数に数えないです。
日本の強姦罪は親告罪なので、第三者の目撃だけでは届けが出せないです。
ひとつ目のリンクあるように、日本では「猥褻行為」「痴漢」として
扱われるものも、スウェーデンは「強姦」となります。


「女性の意思に反してコンドームをつけてくれなかった」なんて、
ふたつ目のリンクにもあるように日本ではわりとありふれています。
スウェーデンでこれをしたら強姦罪で摘発が可能です。

お酒に酔って意識をなくしているとか、眠っているときに
性行為に及んだというのも、ふたつ目のリンクにあるように、
スウェーデンでは強姦になります。

3月13日エントリでリンクした、「スウェーデンは強姦大国」と
主張する記事を見ると、こんなことを書いています。
http://totb.hatenablog.com/entry/2015/03/23/203802
ドラマ等でよくある「酔った勢いで意気投合→目覚めると知らない男と寝ていた」
を"rape"として告発可能になっています(後出しじゃんけん)。
これが強姦になるのは納得できないとか、強姦して扱うべきでない
という感覚の人も、日本では少なくないと思います。



posted by たんぽぽ at 15:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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