などとツイッターで言ったことが、少し前に話題になりました。
香川高等専門学校の30代の講師です。
「男性講師ツイート「研究室は男の花園がいい」 香川高専、処分検討 /香川」
(はてなブックマーク)
男性講師は今月11日夜、自身のツイッターで、
「女子学生の扱いが本当に難しく、できれば研究室は
男の花園にしておきたいと常々思っているなぁ。
身近になればなるほど、配慮とか気遣いが減ってしまうので、
無意識のうちにイヤな思いをさせてしまうかもしれないと考えると、
非常にやりにくくなる」と投稿。
このツイートはすでに削除されています。
以下のツイートに画像キャプチャが出ています。
「男の花園」うんぬんなんて女子学生の排除ですから、
女性差別であることは言うまでもないことです。
「女子学生の扱いが難しいから研究室は男の花園にしておきたい」と述べた香川高等専門学校の奥村紀之さん、アカウント noriyukixy を削除なさったのですね。googleにキャッシュが残っていたので貼っておきます。 pic.twitter.com/ybZ98vkEJC
— 雪原 (@ykhre) 2016, 1月 12
「女子学生の扱いが本当に難し」いなんて、
ふだん女性に対してどんな接しかたをしているのかと思います。
女性と見ると不必要に性的な視線で見るとか、
女性差別的な意識があってそれが言動に出るのかと思います。
教員と学生との関係に性的な要素は必要ないことです。
学生が男子か女子かによって、関係が持てたり持てなかったりするのであれば、
この男性講師こそ、教員としての資質を疑われることだと思います。
「女性の扱いかたが難しい」なんて男性は、
いまどき前時代的なのかと、わたしは思っていましたよ。
前に江口克彦参院議員が「女性社員は扱いにくい」と
言っていましたが、日本のこころを大切にする党の議員なので、
そんなものかという感じではあるのですよね。
「女性社員は扱いにくい?」
この香川高専の男性講師は、過去にこんなこともあったのでした。
自分の授業の時間に、おそらく学生の私語が目立ったのでしょうが、
「女うるさい。誰がうるさいかわからんから、女子は全員外出ろ」
などと言って、女子学生を「ひとくくり」にして「処分」したのでした。
「女子学生の扱いが難しいから研究室は男の花園にしておきたい」と述べた香川高等専門学校の教員について、生徒の方からご意見を頂きました。授業中に「女うるさい。誰がうるさいかわからんから、女子は全員外出ろ」と。許可を頂き全文を公開します。 pic.twitter.com/In854OqGrO
— 雪原 (@ykhre) 2016, 1月 12
私語がうるさいなら、私語をしている学生だけ注意すればいいはずです。
まじめに授業を受けているのに、女子学生というだけで、
「連帯責任」を取らされるいわれはないことです。
その女子学生は授業を受ける権利を侵害されることにもなります。
上のツイートの画像キャプチャにある、問題の講師の授業を
受けていた女子学生は、まともな考えをしていると言えます。
私語をしている学生を見つけて、その学生だけ注意するのが
教員の役目というのもごもっともなことです。
私語をしているのが男子学生のときは「男子は全員外出ろ」なんて
言わないだろうと、わたしも思います。
この香川高専の男性講師は、もともと女性に対する偏見があるとか、
ミソジニーのきらいがあるのではないかと思います。
「研究室は男の花園がいい」や「女子学生の扱いが本当に難し」いも、
そういう差別意識が背景にあるものと思います。
香川高等専門学校はハラスメント防止委員会を開き、
この男性講師に対して処分を検討しています。
わたしが想像するに、かねてから女性差別的な言動が
結構目立って、問題視されていたのかもしれないです。
ここへきてついに限度に達したということかもしれないです。
付記:
わたしがいささか気になったのは、「連帯責任」で授業から
締め出しを食わされた女子学生が、「学校内では奥村先生は人望もあり」
と言っていることだと思います。
「人望」があることで常づねまわりから持ち上げられたり
ちやほやされているので、女性差別的なことをしていても
黙認や追認をされることが多く、「これでいいんだ」なんて
思うようになるのではないか、という気もしています。
>「女子学生の扱いが本当に難しく、できれば研究室は
男の花園にしておきたいと常々思っているなぁ。
身近になればなるほど、配慮とか気遣いが減ってしまうので、
無意識のうちにイヤな思いをさせてしまうかもしれないと考えると、
非常にやりにくくなる」
今時こんなことを言う高専講師がいるのですか。呆れた話ですね。
>女性と見ると不必要に性的な視線で見るとか、
女性差別的な意識があってそれが言動に出るのかと思います。
>学生が男子か女子かによって、関係が持てたり持てなかったりするのであれば、
この男性講師こそ、教員としての資質を疑われることだと思います。
全くその通りだと思います。
一方では、小中高の女性の先生が「男子は扱いにくい」、母親が「男の子はやりにくい」とぼやく例もよくある気がします。
(実際、弟が中高生の頃、母が私に「男の子は扱いが難しい」と時々こぼしていましたし、男子生徒は扱うのが大変という中学校の女性の先生の意見を何らかの本で読んだことがあります。)
また、おもしろいことに、小中高の女性の先生が男子生徒を、あるいは母親が息子(主に高校生くらいまで)を「扱いが難しい」と言う話は度々聞くのに対し、
大学の女性教官が男子学生を、女性上司が男性部下を「扱いが難しい」と言う話はほとんど耳にしません。(皆無ではないのでしょうが)
これについてたんぽぽさんはどう思われますか?
>今時こんなことを言う高専講師がいるのですか
わたしも時代錯誤を感じましたよ。
>小中高の女性の先生が「男子は扱いにくい」、
>母親が「男の子はやりにくい」とぼやく例もよくある気がします
わたしはあまり実感がないのですよね。
なので残念ながらよくわからないです。
(たいした意見が言えなくてごめんなさいね。)
小中学校の女性の教師や母親の「男子は扱いにくい」と、
男性の教師や父親の「女子は扱いにくい」は、
おそらく対称ではないだろうと思います。
>大学の女性教官が男子学生を、女性上司が男性部下を
>「扱いが難しい」と言う話はほとんど耳にしません
小中学校、高校との違いは、大学や職場は「男社会」に
なっていることが多いということだろうと思います。
まわりは男ばっかりで女性が少ないので、
男性の教員や上司が「女性は扱いにくい」ことはあっても、
女性の教員や女子が「男性は扱いにくい」ことはない
ということではないかと、わたしは想像します。
>大学の女性教官が男子学生を、女性上司が男性部下を
>「扱いが難しい」と言う話はほとんど耳にしません
>小中学校、高校との違いは、大学や職場は「男社会」に
>なっていることが多いということだろうと思います。
おっしゃる通りかもしれません。
その他、大学や職場では女性の教官・上司の絶対数が少ないからこのような声が聞こえにくいこと、小中学校、高校と違い、女性に注意された男性が暴れたりするケースが少ないというのもある気がします。
大学で女性教官、職場で女性上司が今まで以上に増えれば男子/男性は扱いにくいという声が聞こえてきやすくなるのかもしれません。
また、小中学校、高校だと男子生徒に注意した女性の先生が暴力を振るわれたという話をニュースでしばしば耳にしますが、(私の中学校時代にもあったそうです)
大学や職場での似たような話はほとんど耳にしません。
大学生くらいの年齢(18歳以上)にもなると社会性、知性、理性が身に付き、腕力による解決法をとるケースが減少する上、大学生や社会人で他人を殴ったりすれば、正当防衛でもない限り、法的、社会的な厳しい制裁を受けるため、女性の教官や上司が身の危険を感じる場面があまり出てこないことも、扱いにくさをそれほど言わない一因かなとも思います。
>大学や職場では女性の教官・上司の絶対数が少ないから
>このような声が聞こえにくいこと、
「男は扱いにくい」という女性の教員や上司は
そもそも職場に残れない、ということもありそうです。
周りは男ばかりなのですから、否応なしに「男でも扱える」
女性しかいられないということです。
>小中学校、高校だと男子生徒に注意した女性の先生が
>暴力を振るわれたという話をニュースでしばしば耳にしますが
男子生徒、男子児童だと腕力の問題はありそうですね。
小学校高学年くらいになれば、
おとなでも女性相手ならかなうようになるでしょうし。
むかし自民党の男性議員が高校か中学のころ、
若い女性教師をお仲間の男子生徒数人でいじめたことを
自分のサイトに書いて、批判を浴びたことがあったのでした。
http://taraxacum.seesaa.net/article/423881142.html
これも「若い女性教師」だからいじめたのもあると思います。
男性教師なら同じことはおそらくしなかったでしょうね。
>男子生徒、男子児童だと腕力の問題はありそうですね。
大学生や社会人の場合、先に書いた通り、社会性の発達と、暴力に対する制裁の厳格化から、力ずくで反抗されるトラブルが起こりにくいために男子学生、男性部下を扱いにくいとする女性が少なくなるという見解は合っているのでしょうか?
合っていると思いますよ。
前のコメントではっきりさせないことを気にしているのかな?
確証を持てるほどの情報が、わたしにはなかったので、
断定を控えたというだけのことです。
>大学生や社会人の場合、先に書いた通り、社会性の発達と、暴力に対する制裁の厳格化から、力ずくで反抗されるトラブルが起こりにくいために男子学生、男性部下を扱いにくいとする女性が少なくなる
そういう面もあると思いますが…
私は、『声が出せない』んじゃないかなー?と思っています。
女性上司が、部下の男性を扱いづらいと言う。→上司更迭『やっぱり女はダメだ』
男性上司が、部下の男性を扱いづらいと言う。→部下左遷『部下に能力が無いからやむを得ない』
みたいな。
部下に関する悩みを相談する相手も少ないでしょうし、男性と女性では、反応が本当に、全然違いますから、同役の男性に相談しても参考にならないことが多いんじゃないかと想像します。
日々、直面しますもん。同じことを言っても女性が言うことは全然聞かなくて、男性の言うことには即対応、みたいなの。
>私は、『声が出せない』んじゃないかなー?と思っています。
>女性上司が、部下の男性を扱いづらいと言う。→上司更迭『やっぱり女はダメだ』
その可能性も多分にありそうですね。
女性上司に対する余談や偏見があれば、部下とのあいだで
問題があったとき、原因が部下にあっても
女性上司に問題があるからだと思われそうですし。
>同役の男性に相談しても参考にならないことが多いんじゃないかと想像します
まわりに相談する相手がいないのもありそうですね。
男性の同僚では、女性上司の悩みなんて理解できないことが多い。
「言うだけ無駄」というだけならまだしも、
上述の理由で逆に相談した女性が批判される可能性がある。
>同じことを言っても女性が言うことは全然聞かなくて、男性の言うことには即対応、
「男性部下は扱いにくい」という女性上司は「いない」のではなく、
「声を抑圧されている」可能性もありそうですね。
アイスさんごめんなさい。
なんで、横から入っちゃったかというとですね、
>社会性の発達と、暴力に対する制裁の厳格化から、…
ここにこだわっておられたようなので。
意図を正しく汲んでるかわかりませんが、私はこんな風に解釈しました。
→男の子が大人になって、いろいろ賢くなるから、扱いづらさが無くなる(女性側の尽力ではなく)。
っていうのに違和感があったんです。
そういう人も確かにいる。賢い子は賢く成長する。
でも何て言うか、ちょうどたんぽぽさんがエントリであげておられる、『女性の警戒と男性の無警戒』に通じる、”社会性の発達”が、男性と女性ではずいぶん差があるよなあ…という、強い思いがあったからなんです。
男性なら意思表示一つでも、自分のYes/Noだけで通り、女性だと”お気持ちはうれしいんですけど…ごめんなさい”みたいに、相手を気遣うことを求められる。
女性上司→男性部下に当てはめると、
部下『これ、やってといてもらえます?』
上司『忙しいところ悪いんだけど、これ、ちょっとお願いできるかな?』
部下の男性は、これで充分、上司に敬意をもったもの言いだと信じて疑わない。周囲も何とも思わない。
上司の女性は、これだけ丁寧に言っても、表情とか態度しだいで、相手にむっとされる。周囲はそれを当然と見ている。『だいたいあいつには愛嬌ってもんがない』『生意気だよな』…
こんな例はたくさんあります。
小中学の教諭が愚痴をこぼせるのは、恐らく、高校大学企業より、比較的立場が強いからじゃないですか。義務教育過程だし、公立校の正教諭なら労働者の権限は強いだろうし。
私の母は愚痴というか、上二人の男の子(つまり私の兄)に比べて、しみじみと「女の子ってほんっとに楽!!」と言っていましたね。育て順って大きいんだな、と思いました。(アイスさんのお母さん、大変だったんですね…)
大学生やおとなになれば、暴力を持ち出すことは
なくなるでしょうけれど、それで女性にとって
男性が扱いやすくなるとは限らないということですね。
大学や企業は「男社会」であることが多いし、そういう社会構造を利用して、
女性上司の男性部下に対する不満を抑圧することはありそうですね。
>男性なら意思表示一つでも、自分のYes/Noだけで通り、
>女性だと”お気持ちはうれしいんですけど…ごめんなさい”みたいに、
>相手を気遣うことを求められる
男性は基本的に自分がなにをしたいかを考えていられるので、
簡単な意思表示でも周りに察してもらえる、ということはあるでしょう。
女性は他者の考えや気持ちを理解することを求められるので、
自分が意思表示するときも、周りに気を使う必要もあるでしょう。
そういうのが「社会性」とされたりもするわけです。
そしてそういうジェンダー構造が、上司が女性で部下が男性でも
持ち込まれることはあるだろうと思います。
>小中学の教諭が愚痴をこぼせるのは、
>恐らく、高校大学企業より、比較的立場が強いからじゃないですか
男子の児童、生徒と女性教師の関係は、企業の男性の部下と
女性の上司との関係よりは、力関係に差があるでしょうね。
このような教え方だと、常識的な男子も「いやな教師だな」と思っていると思います。
ご指摘のとおり、常識的に接していれば、
相手が男子か女子かは関係ないはずです。
そこへもってきて、女子学生は扱いにくい、
などというのは、「男ばかりの世界」に
居続けて、男性中心の感覚に
毒されているのだろうと思います。
ほかの男子学生がくだんの教員を
どう思っているかは、情報がないので
なんとも言えないです。
同様のミソジニー思考を持った男子学生なら、
くだんの教員に同調していそうです。
もっとまともなジェンダー感覚を
持った男子学生なら、ご想像のとおり
くだんの教員を嫌がっているかもしれないです。
ミソジニー思考に染まった男性は、
自分のジェンダー差別的な言動の無神経さを
認識していないことが多いです。
かかる無自覚な差別的言動が批判されると、
くだんの男性は「女は扱いにくい」と
感じる、ということだと思います。
ついでながら「男の花園」という表現に、
一種の怪しいイメージを、わたしは感じます。
自分が「配慮とか気遣いができずに、無意識に嫌な思いをさせてしまうゲス野郎です」と言ってることに気づいてなさそうですね。
>自分が「配慮とか気遣いができずに、無意識に嫌な思いをさせてしまう
そういうことになりますね。
身近でも配慮と気遣いは必要、
ということをくだんの教員は
理解する必要がありそうです。
「女子学生の扱いが難しい」とか、
ミソジニー的なことを言っている人は、
それ以前の人間関係の部分でも、
問題含みなことがある、という
ひとつの事例かもしれないです。