趣旨のことを言う政治家がまた出てきました。
「出産適齢期は18歳から26歳」とも言っていて、
早く産まなければならないと言わんばかりでもあります。
松崎秀樹浦安市長、市の成人式のあいさつのときです。
「なんだまたか」という感じです。
「成人の日 東京ディズニーランドで成人式」
(はてなブックマーク)
「浦安市長の出産適齢期発言」
「成人式で「早く子ども産め」発言に非難
女性の本音「適齢期に産めと言うなら生活費をくれ」」
「【成人式】浦安市長が成人式で「出産適齢期は18歳から26歳」発言
ネットの未婚女性から怒りの声多数」
成人式では、浦安市の松崎秀樹市長が、新成人に向けたあいさつの中で、
「日本産科婦人科学会のデータ」だとして、
「出産適齢期は18歳から26歳を指すそうだ」と述べたうえで、
「人口減少のままで今の日本の社会、地域社会は成り立たない。
若い皆さん方に大いに期待したい」と述べました。
これについて松崎市長は式のあとの記者会見で、
「産まなければ人口は増えないし、率直な思いだ。
超高齢化社会でどれだけ若い人たちが大変な時代を迎えるか、
新成人が次の時代を考えていかないといけない
ということを率直に伝えた」と説明しました。
このたぐいの発言に関するいちばんの問題は、
個人のライフスタイルへの社会や政治による介入になることです。
子どもを産む、産まないはあくまで本人が決めることであって、
社会や政治のために産むのではないです。
社会や政治による個人のライフスタイルへの介入は、
通常は女性に多く圧力がかかることになります。
女性の自由な生きかたが狭められる原因になるということです。
http://b.hatena.ne.jp/entry/276098553/comment/takenokago
いやいや大学出て4年以内に産め、かつでき婚すんなっつーなら無理ゲーなんすが。
女は大学出るな、早く子供産めっつーことですね。、
ふたつ目の問題は、子どもを持つ人が減っている理由は、
雇用や年収の不安定といった経済的事情や、
仕事と育児の両立が困難な職場環境にあるということです。
出生率を上昇させるのは、社会や政治の課題です。
自由意志で子どもを持たないのではなく、
子どもが欲しくても持てない人が多いのが現状ということです。
よって出産世代の当事者たちに対して
「子どもを持て」と言っても、解決しないということです。
「出産適齢期は18歳から26歳」はなにが根拠なのかと思います。
松崎秀樹氏は日本産科婦人科学会のデータだと言うのですが、
日本産科婦人科学会はそんなデータはないと言っています。
「出産適齢期「18歳~26歳」否定 日本産科婦人科学会」
(はてなブックマーク)
千葉県浦安市の成人式で松崎秀樹市長が
「出産適齢期は18歳から26歳を指すそうだ」と発言したことを受け、
日本産科婦人科学会は14日、「学会として『出産適齢期は
18歳から26歳を指す』と定義した事実はない」とするコメントを発表した。
学会がまとめた一般向けの冊子では、「妊娠適齢期は35歳ごろまで」としている。
#日本産科婦人科学会 が言ってるのは妊娠について「25~35歳前後」なんで、出産だと26~36歳前後。浦安市長の言う「18-26歳」とはほとんど重なってない https://t.co/ZnVUdmePBF / “出産適齢期「18…” https://t.co/Fr2Iik4R1s
— TANAKA Sigeto (@twremcat) 2016, 1月 15
昨年の9月に話題になった、高校生用の保健体育の副教材に出てきた
22歳妊娠最適齢説だったりしないですよね?
この副教材の作成には日本産婦人科学会も関係はしていますよ。
「22歳妊娠適齢説が批判される」
「22歳妊娠適齢説・図の由来(2)」