2016年01月04日

HPVワクチンと純潔思想

メインブログの1月3日エントリでお話した、
子宮頸がんワクチン薬害説ですが、のっぴきならない人たちも
ワクチンの薬害説を支持していたりします。

「あの激しいけいれんは本当に子宮頸がんワクチンの副反応なのか」
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「子宮頸がんワクチン薬害説にサイエンスはあるか」
(はてなブックマーク)
「子宮頸がんワクチンのせいだと苦しむ少女たちをどう救うのか」
(はてなブックマーク)



統一教会が反ワクチンを支持しているのですよ。
(いまは改称して「統一教会」と言わなくなっていますが。)

http://wedge.ismedia.jp/articles/-/5525?page=5
昨年の線維筋痛症学会では、「世界日報」の腕章をつけた記者が
最前列で写真を撮るなど目立つ行動をとっていた。
世界日報は、世界基督教統一神霊協会
(統一協会、8月に世界平和統一家庭連合と改称)と関係が深いと
報じられてきたメディアである。

「世界日報」は統一教会の系列メディアです。
ジェンダーフリーバッシングが華やかりしころ、
「反フェミ」の人たちがよく寄稿していたのでした。
家族やジェンダーに関して因習・反動的な人たちが、
子宮頸がんワクチンの反対論を展開するということです。

記事中に出てくる「女性国会議員」は山谷えり子ではないかと推測します。
2012年には、婚前の性交渉を否定する同教団との関係が噂される
女性国会議員が、「性の乱れを助長する」としてワクチン導入に猛反対。
この議員は以前より、避妊を含めた性教育にも反対していた。


山谷えり子は統一教会との関係が噂されることはあります。

「山谷えり子大臣 今度は「統一教会」との親密関係が問題視」

山谷大臣はそんなことはお構いなし。
衆院議員だった2001年11月に統一教会系の「世界日報」に登場。
「夫婦別姓は福音か」と題した記事で、夫婦別姓に異論を唱えている。
一部週刊誌では2010年7月の参院選で、
統一教会の政治団体の全面支援を受けていた疑惑を報じられている。

子宮頸がんワクチンについては、まさに「「性の乱れを助長する」
としてワクチン導入に猛反対」していることはたしかです。

「自民党厚生労働部会」

このような教育をすれば、現代の子供たちは「ワクチン打ったからセ
クシャルデビューしてもオーケー」「セクシャルデビューは12才だって」と
初交年齢がますます低年齢化する心配があります。

「純潔思想」の信奉者ですから、性教育にも当然反対です。

「「性教育は結婚してから」山谷えり子参議院議員の発言がお花畑過ぎると話題に」



子宮頸がんワクチンの薬害説を主張する人は外国にもいます。
記事中で紹介しているのはアメリカ合衆国の場合ですが、
日本と同様、家族やジェンダーに関して因習・反動的な人が、
反ワクチン論を展開しています。

アメリカでは大統領選で共和党から立候補したこともある
女性議員のミシェル・バックマンが2011年9月、
「子宮頸がんワクチンは精神遅延を引き起こす
危険なワクチンだ」と発言して波紋を呼んだ。
公開討論後、見知らぬ女性がバックマンの元にやってきて
「ワクチンを打ったら娘が精神遅延になった」と泣きながら訴えたからだという。

バックマンは妊娠中絶の禁止や同性婚を禁止することなどを
強く訴えてきたキリスト教系保守議員。
特にレイプや近親婚などの緊急時を含めた妊娠中絶禁止の立場は保守中の保守だ。
日本で純潔主義を主張する女性議員が、
子宮頸がんワクチン導入に反対したのを彷彿させる。


子宮頸がんは性交渉で感染しますから、ワクチンで予防することで、
性交渉のリスクが下がることになります。
家族やジェンダーに関して因習・反動的な人たちが、
それを「性交渉を推奨し性の乱れをもたらす」と考えやすいので、
子宮頸がんワクチンに反対することが多いわけです。

統一教会は「純潔思想」という家族イデオロギーを標榜していて、
婚前の性交渉に関係するものをことごとく否定します。
彼らも「性交渉のリスクを下げる=性交渉の推奨」という発想ですから、
子宮頸がんワクチンに反対するのも、さもありなんと言えます。



関連エントリ:

「HPVワクチン薬害説のメモ」


posted by たんぽぽ at 20:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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