民主党の経済・社会政策の原案についての日経の記事ですが、
最後に「安倍政権と違いをどう見せるかが問題だ」という
趣旨で結んでいるのですよ。
「民主、格差是正が柱 参院選「一億総活躍」に対抗」
「民主、格差是正が柱 参院選「一億総活躍」に対抗」(1/2)(全文)
「民主、格差是正が柱 参院選「一億総活躍」に対抗」(2/2)(全文)
ただ安倍政権も一億総活躍プランで、
女性管理職の増加や若者の起業促進など似た政策を掲げており、
違いをどう見せるか工夫が必要になりそうだ。
「女性管理職の増加」が例として挙がっていますが、
家族・ジェンダー政策に関してでしたら、
民主党と安倍政権とでどう違うかは、ほぼ自明だと思います。
自民党・安倍政権は「家族思想信仰」という、
因習・反動的な家族・ジェンダーイデオロギーを標榜し、
ジェンダー平等に反する言動や政策推進をした実績があります。
そうした人たちが、にわかに「女性の活用」と言い出したのであり、
信用できないかたは少なくないわけです。
「行動の主体と政策の対象」
「女性管理職の増加」は、安倍政権は「2020年までに30%」の
目標を断念して、もっと「現実的な」数字に
下方修正したのは、つい先日のことです。
これに関しても安倍政権なら、どうせこんなものでしょ、
と思ったかたも多いのではないかと思います。
「女性管理職30%の目標断念」
民主党は「家族思想信仰」とはいちおう無縁ですし、
ジェンダー平等に反する言動や政策推進の実績もないと言えます。
主張や政策の内容が同じであっても、自民党より民主党のほうが
ずっと信頼できるというものです。
それともこのような事情にあまり明るくなくて、
自民も民主もあまり違いが見えない、という人は結構多いのでしょうか?
安倍政権が女性閣僚を5人起用したとき、
女性の権利に反対した実績ばかりだったにもかかわらず、
安倍政権の支持率が急激に上がったので、
その心配はわたしにもなきにしもあらずではありますが。
「女性に不人気な安倍政権」
民主党は性的少数者の支援も、はっきりと掲げています。
これは掲げるだけで自民党との違いは、明確になると言えるでしょう。
労働政策は長妻氏らがドイツを視察、岡田氏も福祉の現場に足を運んだ。
「LGBT」と呼ばれる性的少数者の支援やフィンランドを参考にした
子育て支援拠点の創設も、政権との違いとして訴える。
自民党は性的少数者に関しては「人権問題として
取り組まなくてよい」とか、「同性愛者の権利保障のための
施策は必要ない」とか、党の公式見解として
アンケートに回答しているところだからです。
「自民党の性的少数者排除」
「自民党の性的少数者差別」
関連エントリ:
「民主党・経済社会政策原案」