「自民党別姓反対小史」以外の記述も見てみたいと思います。
ここで取り上げるのは、過去ではなく現在のお話です。
「自民、別姓導入後ろ向き」(1/2)
「自民、別姓導入後ろ向き」(2/2)
稲田朋美がスポークスマンのようですが、こんなことを言っているのですよ。
「議論するべきだ」なんてしらじらしいかぎりです。
(メインブログの12月24日エントリで、「議論が必要だ」とも
言わなくなったと、わたしは書いたのですが、そうではなく
「議論が必要だ」くらいは、まだまだ言うみたいです。)
「選択的夫婦別姓を認めるかについて、
国民の中でしっかり議論すべきだということできている。
(最高裁裁判官が指摘した)立法の不作為にはあたらない」。
自民党の稲田朋美政調会長は16日、記者団にこう強調した。
「(議論は)活発にやるべきだと思っている」とも述べたが、
見通しは立っていない。
1996年の法制審議会の答申以来、
野党各党は何度も民法改正法案を提出してきたのですが、
自民党はいつもろくに審議せずに放置してきたのでした。
民法改正法案は、毎年提出するだけの
「年中行事」のようになっていたのでした。
自民党の党内会議である法務部会でも、
選択的夫婦別姓の反対派(非共存派)の議員たちは
ヒステリックに反対して法案提出を握りつぶすばかりでした。
そのとき出てきた「オレの眼の黒いうちは、
別姓など絶対に許さない」発言が象徴的です。
「自民党法務部会の実態」
彼らは「家族思想信仰」という自分たちの宗教的ドグマを
振り回すだけで、いかなる事実や根拠も聞く耳を持たない
頑迷極まりない人たちということです。
「反対派と議論すると...」
無視を決め込むか、ヒステリックに息巻いて潰すかのどちらか
しかしていないのに、「議論するべきだ」となにをかいわんやです。
こういう人の「議論」とはいかなるものなのかと思います。
ただ言っているだけで、本気で議論する気はないのでしょう。
記事でも「見通しは立っていない」と書いていて、
記者もそれはわかっているのだろうと思います。
選択的夫婦別姓が話題になると、自民党の議員や閣僚は
「議論が必要だ」と言うのですが、そのあと実際に議論を
したことがないことが、それをよく示していると言えます。
安倍晋三首相も少し前、女性閣僚を5人登用して話題になったとき、
選択的夫婦別姓の議論が必要という趣旨のことを言っていましたが、
結局その後議論したことは一度もないままです。
女性の活躍を掲げる安倍晋三首相も「家族のあり方に
深く関わるもので、慎重な検討が必要だ」と消極的だ。
関連エントリ:
「自民党・選択別姓反対小史」
「女性活躍が大事」→女性が活躍したことになった
「この献金は問題ない」→問題ないことになった
強弁していれば、国民をだませると信じている、もう政治家として、というよりも人間としてどうしようもないレベルですね。
「『議論が必要だ』と言ったのであって、
実際に議論をするとは言ってない」なんて、
苦しい言いわけでもするのかと思います。
民法改正に関しては、自民党のお偉いさんが「議論が必要だ」と
言ったところで、本当に議論するとはだれも思っていなさそうです。
自民党のお偉いさんも、社交辞令のたぐいと
同じようなつもりで言っていて、「騙している」という
意識さえないのではないかと想像します。