2015年12月02日

同性愛者は異常動物でない

同性愛者は「異常動物」という発言が話題になっています。
問題の発言主は、神奈川県海老名市の鶴指(つるさし)真澄市議です。

「同性愛者は「異常動物」 海老名市議が不適切ツイート」
(はてなブックマーク)
「“同性愛は異常”海老名市議「酒に酔って」」
(はてなブックマーク)
「同性愛者を「異常動物」と呼ぶ神奈川県の海老名市議会副議長。
の鶴指眞澄(つるさしますみ)議員 @turusashi_masum」

(はてなブックマーク)



この発言はツイッターでなされたものです。
もとのツイートはすでに削除されていますが、
ブックマークがたくさん付いて、全文が確認できます。
「同性愛は生物として異常」とか「人間以外の動物に同性愛はない」
といった認識は後を絶たないようです。

http://b.hatena.ne.jp/entry/twitter.com/turusashi_masum/status/670638601424740352
最近のマスコミの報道は倫理観に欠けている、
何でも珍しいいことがあれば良いネタのようにして報道する、
報道したことでその人物はなおさら優越感が出るのだ、
一例が同性愛とやらだ!生物の根底を変える
異常動物だということをしっかり考えろ!
マスコミで取上げる影響を考えろ!まじめ人間が馬鹿を見る 
— つるさしますみ (@turusashi_masum) 2015, 11月 28


同性愛者というのは、一定の割合で人間の中から現れます。
5%程度だろうと推測されます。
性的嗜好は遺伝ではないですが生まれつきのものです。
(胎児期に受けるホルモンの影響と考えられています。)
よって学習によって後天的に変えることはできないものです。

人間以外の動物にも、同性愛や同性同士の性行為は
幅広く見られることがわかっています。
同性愛というのは「異常動物」でないどころか、
むしろ「ありふれている」存在だと言えます。

「動物の同性愛がスケールでかすぎてビビる」
交尾に限られない、同性愛的行動が1500に近い種で観察されることが
示されていて、このうち500種については十分な典拠があげられている


雄同士のペンギンカップルで子育てしているとか、
ペンギンの雄の同性カップルを動物園側が引き離そうとして
問題になっているといったこともあります。

「オスのペンギン2羽、同性カップルで養子をもらって子育て中」

「動物たちの同性愛問題 / オス同士のペンギンカップルが
無理やり引き裂かれそうになり議論を呼ぶ」



このあたりについては、つぎのエントリでも触れています。

「同性結婚と生物の目的?」
「同性カップルの子ども」



付記1:

鶴指真澄市議の同性愛に関するツイートは、
マスコミに対する不満をぶちまけたものだったのですよね。
その矛先が朝日新聞というところに、
この市議の政治的立ち位置が現れていると思います。

鶴指市議はほぼ同時刻に朝日新聞のアカウントに対しても、
「マスコミの責任感のない記事掲載が問題だ」
「同性愛は異常なのだ」とメッセージを送っていた。



付記2:

鶴指真澄市議の問題のツイートは、こちらで見ることができます。

以下のまとめにも鶴指真澄市議のツイートが入っています。

「同性愛者を「異常動物」と呼ぶ神奈川県の海老名市議会副議長。
の鶴指眞澄(つるさしますみ)議員 @turusashi_masum」


posted by たんぽぽ at 22:28| Comment(0) | 疑似科学(にせ科学) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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