2015年11月16日

田母神俊雄、別姓反対論を語る

選択的夫婦別姓訴訟の最高裁弁論があったことを受けて、
田母神俊雄氏が選択的夫婦別姓の反対論をまた語っています。



佐藤さんの娘が田中さんという男性と結婚して改姓すれば、
佐藤さんの娘が田中さんになりますよ。
「親子で名字が異なるのはおかしい」という人は、
結婚改姓した娘とその親とで名字が異なることを、
さっくり無視するのは相場だと思います。

ひとつは男性中心に家族を考えていることがあると思います。
通常改姓しない男性は、結婚しても親と名字が同じです。
そして「他家」から入ってきた妻の親は
「自分の家」と関係ないので、視界に入らないことになります。


もうひとつは例の「家族思想信仰」だと思います。
戦後の「家族思想」によって定着した家族のスタイルは、
夫婦と子どもたちだけの「標準家族」です。
もともと親世代とのしがらみを断ちたかった人たちが
広めた家族観ですし、そのために3世代だった戸籍を
2世代に改変もしたのでした。

かくして「信仰」を持った人たちの想定する「家族」に、
結婚した夫婦の親は入ってこないことになります。
それゆえ、結婚改姓した娘とその親の関係も
意識されなくなる、ということだと思います。

彼ら「信仰」を持った人にとっての「親子」とは、
夫婦とその子どもたちの関係だけを指します。
それで彼らの夫婦同姓や夫婦別姓の議論では、
その範囲内だけで、構成員全員が名字が同じか
異なるかを問題にすることになるのでしょう。


田母神俊雄氏は2年半ほど前には、「結婚をしたら多くの女性は
愛する男性の姓を名のることが嬉しい」と言っていたのでした。

「田母神俊雄の思い込み」



それが「そうではない女性もいるようだ」となったので、
田母神俊雄なりに進歩したのかもしれないです。
夫婦別姓訴訟の最高裁大法廷弁論がある以上、
結婚しても名字を変えたくない女性の存在だけは、
無視できなくなった、ということだと思います。

夫婦別姓の国賠訴訟は2011年から始まっていたので、
田母神俊雄が上述のツイートをした2013年には
すでに進行中だったのですが、当時の田母神俊雄の耳には
訴訟の話題は入らなかったみたいです。



posted by たんぽぽ at 22:27| Comment(0) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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